こんにちは!ツリーバライターのイシザキです!

「バチ抜け」
シーバスアングラーならお馴染みのワードですね。ですが、僕は「バチ抜けの時期だ!さぁこれからはバチパターンだ!」とか言われてもピンとこないんですよ。バチパターン攻略の秘訣!とか釣り上級者っぽいタメになる記事を書きたいところなんですが…

知らんし。

そもそもですよ、「バチ抜け」っぽいシーンは見たことないんですよ。汽水域で夜釣りなんてのもあんまりしてこなかったですし・・・

ということで、今回は「バチ抜け」シーンをこの目で見に行こう!という内容です。

釣りをしたことがない人のために、少々説明すると「バチ」とは釣りエサとしてよく使われるイソメやゴカイ等の多毛類の総称らしく、彼らは汽水域の砂の中に穴を掘って暮らしています。しかし、繁殖期になると穴から「抜け」出て泳ぎまわるようになる。ゆえに、あの気持ち悪いウニョウニョが繁殖期に一斉に水面を泳ぎまわる様子を「バチ抜け」と呼ぶんです。

バチ抜けシーズンになるとシーバスがバチを偏食する「バチパターン」に突入、釣り人はこのパターンのどう攻略してシーバスを釣り上げるか!をあれやこれやと考えて楽しむわけです。

とまぁ少ない知識であっているかもわからん知識を吐き出してみましたが、考えてみるとですね・・・

それって地獄やん

ってのが率直な感想ですよね。釣り人なら慣れっこかもしれませんが、それでもあの気持ち悪いウニョウニョが大量に水の中を泳ぎまわる….それって貴婦人なら卒倒レベルの地獄絵図ですよ。

バチ抜けが起こる時期について調べてみると、だいたい12月~5月とするものが多かったのですが、単純に場所によるってことなんでしょう・・・となると、当然の疑問。

どこ行きゃ見れんだよ?

シーバスフィッシングについて詳しい知人といえば、我がツリーバには編集長がいる。彼に聞けば一発かとも思ったが、どーせ「バチの群れの中で泳いでこい」とか無茶ぶりされるのがオチだ。

あえてリスクを犯さずとも、僕には「バチ抜け」が起こる時期と場所について思い当たるところがあったのです。

去年の秋、月島にある「佃堀」でハゼを釣っている時にたまたま通りかかった爺さんと出会いました。彼によると、毎年春頃になると「ウニョウニョが大量発生して気持ち悪いんだよな~!マジで!」と語っていたのです。

彼によると大量のイソメがビルのライトに照らされて悶絶モノの気持ち悪さらしい。僕は釣りが好きなんで聞いただけでテンションが上がるのだが、まぁ周辺住民からしたらそれが素直な感想でしょう。

ということで、ちょうど春めいてきたこの季節に佃堀のバチ抜け風景を拝みに行くことにしました。

2月27日、月島の佃堀。

とりあえず空いていた日に目的地へ。バチ抜けの詳しい条件については知らないが、たぶん夜でしょう!という勘ををもとに夕マズメ~の捜索を開始です。

いねーか

いねーな

いねぇわな。

まぁまだまだ日暮れ前だし、まだまだこれから!
やっぱりおっぱじまるのは夜と相場が決まっているらしい。



日暮れまでまだ少し時間があったので、のんびり「バチパターン」攻略に励むことに。もっているルアーの中で一番それっぽいルアーを選択したが、かろうじて一回だけぽいアタリがあったのみ。

バチパターン攻略の最終兵器を使うもこれまたノーフィッシュ….まぁいい、今日の目的は魚ではないのだ。

日もすっかり暮れていい感じになってきた。ささっと納竿し佃堀へリターン、したのでですが・・・・


ドドド干潮。

調べてみると中潮のド干潮にジャストミートしたらしい….

干潮だったら嫌だな~と思ってはいた。調べたら行きたくなくなるだけなので、敢えて調べずに行ったのだが・・・嫌な予感が的中する形になった。のちに調べてみると、バチ抜けが起こるのは満潮から下げのタイミングらしい。引き潮に乗ってバチ達が産卵、移動するという理屈。それに加えて時間帯的にはやはり夜で、総合すれば大潮の夜に満潮から下げてくるタイミングがベストということらしい。

この日はどう考えて厳しいことが判明したので、おとなしく帰宅。

だが、ここであきらめる僕ではない(普段ならあきらめるが)

・・・

次の休日、3月3日。

ジャストミ~~ト!

最高じゃんか!まさに理想の潮運び!

だが待てよ・・・

予定あり・・・

この日は昼からのフットサル、夕方からの飲み会の予定があったのだった。

ぬぅ・・・

スポーツで汗を流した後にみんなでワイワイ美味しいビールを飲むか、暗闇で一人バチがうにょうにょ泳ぐのを見るか・・・答えは決まっている。

・・・

「すみません、イソメの交尾シーンが見たいので帰ります」(T . T)

ということで・・・予定変更で再びやってきた佃堀。

ん~やはり日が出ている時間帯は水中もスケスケ。本当にここがイソメで埋め尽くされるという地獄と化すのだろうか・・・・


前回と同じく、暗くなるまでの時間つぶしに隅田川テラスで釣り開始。今回はイソメブッコミの究極バチパターン攻略で挑むも・・・アタリ無しのボウズだよ!本当に魚おるんかね、ここは。

だがこの日の目的もあくまでバチ抜け鑑賞。釣りを中断し、期待を胸に堀へと向かう。

抜けてろ!頼む抜けていてくれ!


抜け・・・とらん!

ちょくちょく堀内をチェックしに隅田川と堀を行き来していたのだが、なかなかバチ抜けが起こる気配がない。釣りではアタリすらないし、これでバチ抜けすらなかったら・・・やっぱり飲み会に行く道を選んでおくべきだった( i _ i )後悔の念に襲われ始め、次第にメンタルが蝕まれ始めた20:00頃、納竿を決断。最後に堀内をチェックして帰ることにした。

どーせ抜けてねぇんだろ。

・・・・?

・・・・?!!!!!

抜けとる!

・・・・

抜けとるで!

きたぁ!想像していたよりかなり小規模だけど抜けてる~~~
いや〜、軽く感動っすわ・・・。でも周囲を見ると、街灯に照らされた場所にしかいないんですよね!虫と同じように光に集まる習性みたいのがあるんですかね?もしかしたら見逃していただけでもうちょっと早いタイミングで抜けていたんだろうか…

余ったイソメをリリースしてみることに。本来は魚に食われて死ぬ運命だった彼ら、まさか年に一度のカーニバル期に開放してもらえるとは夢にも思わなかったであろう!買い主が僕で良かったね!さぁ踊れ、繁らせ生命を!

静かに着底。

生命を残す絶好のチャンス、さぞ躍り狂うことだろうと思っていたのだが、日の丸飛行隊を思わせる見事な着底。後から調べたことだが、イソメは繁殖になると泳ぐのに適した体型に形態変化するらしく、「バチ」というのも変態したイソメ達のことを言うらしい。逃がしたイソメ達はまだ変態していなかったのか、ただ単に弱っていただけなのか・・・真実はわからないが、せっかく与えたチャンス。ぜひ一華咲かせてくれていることを願う。

・・・

20分ぐらい眺めているとたまーに大きな魚影が現れたり、となかなか見ていて面白い体験ができました。やや後悔しているのは大物用の玉網しか持ってなかったので、イソメを掬って見ることができなかったこと。それにワームでも投げてみると面白かったろうなぁ!とか今は思いますね…まぁこの日は納竿もしていたし、バチ抜けが見れただけで大満足。鉄の心で飲み会を放棄した甲斐があったというものです・・・(T . T)

次回はもっと盛大なバチ抜けを見に行こう!虫網を持って…

かなり頑張る方向がズレている気がするけど

寄り道あってこその人生。

No Tsuri-ba No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/03/IMG_5585-1.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/03/IMG_5585-1-150x150.jpgいしぽよ荒川のシーバスフィッシングバチ抜け,佃公園こんにちは!ツリーバライターのイシザキです! 「バチ抜け」 シーバスアングラーならお馴染みのワードですね。ですが、僕は「バチ抜けの時期だ!さぁこれからはバチパターンだ!」とか言われてもピンとこないんですよ。バチパターン攻略の秘訣!とか釣り上級者っぽいタメになる記事を書きたいところなんですが… 知らんし。 そもそもですよ、「バチ抜け」っぽいシーンは見たことないんですよ。汽水域で夜釣りなんてのもあんまりしてこなかったですし・・・ ということで、今回は「バチ抜け」シーンをこの目で見に行こう!という内容です。 釣りをしたことがない人のために、少々説明すると「バチ」とは釣りエサとしてよく使われるイソメやゴカイ等の多毛類の総称らしく、彼らは汽水域の砂の中に穴を掘って暮らしています。しかし、繁殖期になると穴から「抜け」出て泳ぎまわるようになる。ゆえに、あの気持ち悪いウニョウニョが繁殖期に一斉に水面を泳ぎまわる様子を「バチ抜け」と呼ぶんです。 バチ抜けシーズンになるとシーバスがバチを偏食する「バチパターン」に突入、釣り人はこのパターンのどう攻略してシーバスを釣り上げるか!をあれやこれやと考えて楽しむわけです。 とまぁ少ない知識であっているかもわからん知識を吐き出してみましたが、考えてみるとですね・・・ それって地獄やん ってのが率直な感想ですよね。釣り人なら慣れっこかもしれませんが、それでもあの気持ち悪いウニョウニョが大量に水の中を泳ぎまわる….それって貴婦人なら卒倒レベルの地獄絵図ですよ。 バチ抜けが起こる時期について調べてみると、だいたい12月~5月とするものが多かったのですが、単純に場所によるってことなんでしょう・・・となると、当然の疑問。 どこ行きゃ見れんだよ? シーバスフィッシングについて詳しい知人といえば、我がツリーバには編集長がいる。彼に聞けば一発かとも思ったが、どーせ「バチの群れの中で泳いでこい」とか無茶ぶりされるのがオチだ。 あえてリスクを犯さずとも、僕には「バチ抜け」が起こる時期と場所について思い当たるところがあったのです。 去年の秋、月島にある「佃堀」でハゼを釣っている時にたまたま通りかかった爺さんと出会いました。彼によると、毎年春頃になると「ウニョウニョが大量発生して気持ち悪いんだよな~!マジで!」と語っていたのです。 彼によると大量のイソメがビルのライトに照らされて悶絶モノの気持ち悪さらしい。僕は釣りが好きなんで聞いただけでテンションが上がるのだが、まぁ周辺住民からしたらそれが素直な感想でしょう。 ということで、ちょうど春めいてきたこの季節に佃堀のバチ抜け風景を拝みに行くことにしました。 2月27日、月島の佃堀。 とりあえず空いていた日に目的地へ。バチ抜けの詳しい条件については知らないが、たぶん夜でしょう!という勘ををもとに夕マズメ~の捜索を開始です。 いねーか いねーな いねぇわな。 まぁまだまだ日暮れ前だし、まだまだこれから! やっぱりおっぱじまるのは夜と相場が決まっているらしい。 日暮れまでまだ少し時間があったので、のんびり「バチパターン」攻略に励むことに。もっているルアーの中で一番それっぽいルアーを選択したが、かろうじて一回だけぽいアタリがあったのみ。 バチパターン攻略の最終兵器を使うもこれまたノーフィッシュ….まぁいい、今日の目的は魚ではないのだ。 日もすっかり暮れていい感じになってきた。ささっと納竿し佃堀へリターン、したのでですが・・・・ ドドド干潮。 調べてみると中潮のド干潮にジャストミートしたらしい…. 干潮だったら嫌だな~と思ってはいた。調べたら行きたくなくなるだけなので、敢えて調べずに行ったのだが・・・嫌な予感が的中する形になった。のちに調べてみると、バチ抜けが起こるのは満潮から下げのタイミングらしい。引き潮に乗ってバチ達が産卵、移動するという理屈。それに加えて時間帯的にはやはり夜で、総合すれば大潮の夜に満潮から下げてくるタイミングがベストということらしい。 この日はどう考えて厳しいことが判明したので、おとなしく帰宅。 だが、ここであきらめる僕ではない(普段ならあきらめるが) ・・・ 次の休日、3月3日。 ジャストミ~~ト! 最高じゃんか!まさに理想の潮運び! だが待てよ・・・ 予定あり・・・ この日は昼からのフットサル、夕方からの飲み会の予定があったのだった。 ぬぅ・・・ スポーツで汗を流した後にみんなでワイワイ美味しいビールを飲むか、暗闇で一人バチがうにょうにょ泳ぐのを見るか・・・答えは決まっている。 ・・・ 「すみません、イソメの交尾シーンが見たいので帰ります」(T . T) ということで・・・予定変更で再びやってきた佃堀。 ん~やはり日が出ている時間帯は水中もスケスケ。本当にここがイソメで埋め尽くされるという地獄と化すのだろうか・・・・ 前回と同じく、暗くなるまでの時間つぶしに隅田川テラスで釣り開始。今回はイソメブッコミの究極バチパターン攻略で挑むも・・・アタリ無しのボウズだよ!本当に魚おるんかね、ここは。 だがこの日の目的もあくまでバチ抜け鑑賞。釣りを中断し、期待を胸に堀へと向かう。 抜けてろ!頼む抜けていてくれ! 抜け・・・とらん! ちょくちょく堀内をチェックしに隅田川と堀を行き来していたのだが、なかなかバチ抜けが起こる気配がない。釣りではアタリすらないし、これでバチ抜けすらなかったら・・・やっぱり飲み会に行く道を選んでおくべきだった( i _ i )後悔の念に襲われ始め、次第にメンタルが蝕まれ始めた20:00頃、納竿を決断。最後に堀内をチェックして帰ることにした。 どーせ抜けてねぇんだろ。 ・・・・? ・・・・?!!!!! 抜けとる! ・・・・ 抜けとるで! きたぁ!想像していたよりかなり小規模だけど抜けてる~~~ いや〜、軽く感動っすわ・・・。でも周囲を見ると、街灯に照らされた場所にしかいないんですよね!虫と同じように光に集まる習性みたいのがあるんですかね?もしかしたら見逃していただけでもうちょっと早いタイミングで抜けていたんだろうか... 余ったイソメをリリースしてみることに。本来は魚に食われて死ぬ運命だった彼ら、まさか年に一度のカーニバル期に開放してもらえるとは夢にも思わなかったであろう!買い主が僕で良かったね!さぁ踊れ、繁らせ生命を! 静かに着底。 生命を残す絶好のチャンス、さぞ躍り狂うことだろうと思っていたのだが、日の丸飛行隊を思わせる見事な着底。後から調べたことだが、イソメは繁殖になると泳ぐのに適した体型に形態変化するらしく、「バチ」というのも変態したイソメ達のことを言うらしい。逃がしたイソメ達はまだ変態していなかったのか、ただ単に弱っていただけなのか・・・真実はわからないが、せっかく与えたチャンス。ぜひ一華咲かせてくれていることを願う。 ・・・ 20分ぐらい眺めているとたまーに大きな魚影が現れたり、となかなか見ていて面白い体験ができました。やや後悔しているのは大物用の玉網しか持ってなかったので、イソメを掬って見ることができなかったこと。それにワームでも投げてみると面白かったろうなぁ!とか今は思いますね...まぁこの日は納竿もしていたし、バチ抜けが見れただけで大満足。鉄の心で飲み会を放棄した甲斐があったというものです・・・(T . T) 次回はもっと盛大なバチ抜けを見に行こう!虫網を持って... かなり頑張る方向がズレている気がするけど 寄り道あってこその人生。 No Tsuri-ba No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン