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「睾丸食いつき魚」世界で繁殖の危険性 アマゾン以外での発見報告、元ペットが野生化か

出典:楽天WOMAN

この歯で噛みつかれたら、そりゃ恐い!

通称「ナッツクラッカー」「ボールカッター」、遊泳者や漁師の睾丸をかみくだくという説のある魚「パクー(Pacu)」が、生息地のアマゾン以外でも発見されて、世界の男性たちを戦々恐々とさせている。その名前からして恐ろしい。

■人間そっくりの歯で噛み砕く

人間のような歯をしているのが特徴で、この歯でなんでも噛み砕く。「ベジタリアン・ピラニア」としてクアリウム用に販売されることもあるが、実際には雑食で、歯をつかって木の実から甲虫までなんでもすりつぶし咀嚼するという。

ピラニアよりも大型化し、最大で0.9メートル25kgほどにまで成長したものも見つかっている。そんな巨大魚として知られるパクー、ペット、食用、また釣りのゲームフィッシュとして世界中に輸出され、アメリカ、フランス、デンマークなどの各地で発見されたことが報告されている。

ピラニアよりも巨大に成長するパクー。

■海外メディアの記事で恐怖が拡散

今月になって海外メディアのデイリー・メールが、米国のフィラデルフィアでこの魚が釣れたことをレポートし、恐慌が世界に広がった。とはいえ、パクーが男性の睾丸を襲うというのは一種の都市伝説。2013年にデンマークでパクーが見つかった際に、このデマが拡散。CNNがミシガン大学のピラニア研究者に取材、人間を襲った例がないことを明らかにしている。

■パクーの本当の恐ろしさとは

人間そっくりの歯が「睾丸食いつき魚」としての恐怖心をあおっているようだ。パクーの群れの中を裸で泳いで、陰部にエサの臭いを染み込ませておくなどしなければ、砕かれることはないという。とはいえパクーを捕えた際に、この歯には十分注意する必要があるようだ。人間の指ぐらいかんたんに食いちぎれるので要注意。

また「パクーが恐ろしいのは男性のそれを破壊することではく、地元の生態系を破壊することなのです」という環境団体のレポートもお伝えしたい。

文/鷹村優