どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。

どこの都市型河川も大体同じような感じかもしれないが、荒川河川敷には不思議で優しい人々がいる。

猫の世話をする河川敷住人や夏になるとストラクチャーポイントで入浴する河川敷住人、いつも同じ場所で楽器の練習をしている人も多い。

ワタシのホームでは常連ボンゴメンが二人いて、一人は若者、もう一人は年配の方で自転車のカゴがラスタカラーに塗られたクールなお方だ。

その他にも神前結婚なんかのピャーピャーと鳴る和楽器を練習している方や、サックス、トランペット練習の方もいる。

時折、それぞれの楽器の音が重なり不協和音として耳に届き、どこか遠くへ行ってしまいそうになる時がある。

これも河川敷あるあるだが、住人がいるのはもちろんのこと、暖かい季節になれば性少年少女たちも出現し、イチャイチャする彼らの眼の前でルアーを投げることになる。それがワタシのホーム、荒川である。

そんな荒川で先日、達人級の住人を見かけた。

3月17日

19時30分〜22時

小潮の上げ始め

厳しい釣りであろうことは最近の状況、過去の経験からなんとなく察しはしていたが、思った通り厳しかったこの日。

数投するごとに移動するハイスピードランガンで上流へと向かい、一度河川敷に上がって最奥まで向かう途中、いつも自転車を停めて何かをやっている河川敷住人が前から歩いてくることに気がついた。

警戒心を煽らぬよう少し離れて通り過ぎようとしたその時、

うぇあ!うぇあ!

と唸り声を出しながら突然、空を切るように回し蹴りを始めた。

しかも2回転。

むむむ!

スムーズな回転と綺麗に上がった脚、キレのある見事な動き。

タダモノではない。

しかしこの状況である。

ワタシはうつむき必死に笑いを堪えた。笑ってフレンドリーな感じになればよいのだが、万一、何を笑っているのだ?などと因縁をつけられ、あの鋭い回し蹴りを食らったら間違いなくワタシはその場に倒れ、翌朝犬の散歩に来た人に発見されるパターンだ。

そう考えれば考えるほどにまた笑いが出てしまいそうになる。

苦しい。

そして最奥まで来ると水路を挟んだ反対側の護岸に黒い人影。なにやら電話で会話をしているようだ。

怪しい。怪しすぎる。

こんな真っ暗な川べりの、しかも角で灯りも持たずに通話しているなど、怪しさ200%だ。

間には水路もあり、突然殴られるようなこともないだろうとキャストしていると、しばらくして時折水面にぽちゃんと波紋が浮く。

シーバスか?と思っていると、

黒い人影はアングラーだった!

すみませんすみません!

すぐに退散である。

毎回遠くに見えていたヘッドランプの光はどうやらここの常連さんアングラーのようだ。住人たちが多い荒川河川敷、ワタシはこの方も住人だとばかり思っていた。ワタシ含めある意味で住人ではあるが、ブルーシーターではない事がわかった。

見かけるのは大方潮周りが良い時だが、上げ始めの時にもいらっしゃる。という事は彼の中で釣れるパターンなのだろうと想像すると、こちらの期待感もアップする。

が、ここにいるだろと思ったポイントで今回もまたフフっとしたアタリで終了。

精神的な回し蹴りを食らった気分である。

image

それでは今日もNo Tsuri-ba No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/03/image-9.jpeghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/03/image-9-150x150.jpegtsuri-ba荒川のシーバスフィッシングPEライン,シーバス,荒川,釣りどうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。 どこの都市型河川も大体同じような感じかもしれないが、荒川河川敷には不思議で優しい人々がいる。 猫の世話をする河川敷住人や夏になるとストラクチャーポイントで入浴する河川敷住人、いつも同じ場所で楽器の練習をしている人も多い。 ワタシのホームでは常連ボンゴメンが二人いて、一人は若者、もう一人は年配の方で自転車のカゴがラスタカラーに塗られたクールなお方だ。 その他にも神前結婚なんかのピャーピャーと鳴る和楽器を練習している方や、サックス、トランペット練習の方もいる。 時折、それぞれの楽器の音が重なり不協和音として耳に届き、どこか遠くへ行ってしまいそうになる時がある。 これも河川敷あるあるだが、住人がいるのはもちろんのこと、暖かい季節になれば性少年少女たちも出現し、イチャイチャする彼らの眼の前でルアーを投げることになる。それがワタシのホーム、荒川である。 そんな荒川で先日、達人級の住人を見かけた。 3月17日 19時30分〜22時 小潮の上げ始め 厳しい釣りであろうことは最近の状況、過去の経験からなんとなく察しはしていたが、思った通り厳しかったこの日。 数投するごとに移動するハイスピードランガンで上流へと向かい、一度河川敷に上がって最奥まで向かう途中、いつも自転車を停めて何かをやっている河川敷住人が前から歩いてくることに気がついた。 警戒心を煽らぬよう少し離れて通り過ぎようとしたその時、 うぇあ!うぇあ! と唸り声を出しながら突然、空を切るように回し蹴りを始めた。 しかも2回転。 むむむ! スムーズな回転と綺麗に上がった脚、キレのある見事な動き。 タダモノではない。 しかしこの状況である。 ワタシはうつむき必死に笑いを堪えた。笑ってフレンドリーな感じになればよいのだが、万一、何を笑っているのだ?などと因縁をつけられ、あの鋭い回し蹴りを食らったら間違いなくワタシはその場に倒れ、翌朝犬の散歩に来た人に発見されるパターンだ。 そう考えれば考えるほどにまた笑いが出てしまいそうになる。 苦しい。 そして最奥まで来ると水路を挟んだ反対側の護岸に黒い人影。なにやら電話で会話をしているようだ。 怪しい。怪しすぎる。 こんな真っ暗な川べりの、しかも角で灯りも持たずに通話しているなど、怪しさ200%だ。 間には水路もあり、突然殴られるようなこともないだろうとキャストしていると、しばらくして時折水面にぽちゃんと波紋が浮く。 シーバスか?と思っていると、 黒い人影はアングラーだった! すみませんすみません! すぐに退散である。 毎回遠くに見えていたヘッドランプの光はどうやらここの常連さんアングラーのようだ。住人たちが多い荒川河川敷、ワタシはこの方も住人だとばかり思っていた。ワタシ含めある意味で住人ではあるが、ブルーシーターではない事がわかった。 見かけるのは大方潮周りが良い時だが、上げ始めの時にもいらっしゃる。という事は彼の中で釣れるパターンなのだろうと想像すると、こちらの期待感もアップする。 が、ここにいるだろと思ったポイントで今回もまたフフっとしたアタリで終了。 精神的な回し蹴りを食らった気分である。 それでは今日もNo Tsuri-ba No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン