みなさんこんにちは。ツリーバ編集長のヒビヤです。

さて、今日は近日公開予定の「特別企画、5夜連続、お父さんでもできる仕事帰りのシーバスフィッシングに挑戦!」の主人公で新橋で働く新橋サラリーマンオヤジXを追跡しましたので、レポートします。

11月20日午後12時30分、とある大手企業のロビーで新橋サラリーマンオヤジXが出て来るのをスマホをいじくりながら待っていた。

待つ事10分、大手企業で働くサラリーマンとは思えないようなヨレヨレのスーツを着たオヤジXが出て来た。

ここではあえて声をかけずに後を追う。

微かに左に傾いた肩を揺らしながら、下を向いてトボトボと歩くオヤジX。僕が10メートルほど後ろを歩いている事には全く気づいていない様子。それもそのはずで、まったくのアポ無しなのである。

10分ほど歩いただろうか、SL広場を正面に見て左手にある「ニュー新橋ビル」へと入って行く。それに続いて僕もビルに入る。

オヤジXは迷う事なく地下へと続く階段をトボトボと下りていく。このトボトボ具合はある意味で魅力的な姿だ。貫禄とも、疲れとも言えぬ不思議なトボトボ具合なのだ。

そして向かったのは「しん楽」と言うこじんまりとした中華屋だ。

オヤジXが入り口をくぐりカウンター席に座ったところで、後に続くように僕も隣に座る。

するとようやく気づいたようで、僕の顔を見て一瞬驚いたような表情を浮かべたが次の瞬間には人なつこい笑顔になる。

何を言うでもなく、オヤジXは担々麺の定食を注文。

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続いて僕はスタミナ炒め定食を注文。

5分もしないうちに次々と料理が運ばれて来るが、この間これと言った会話はない。まぁこれがこのオヤジXのなんら変わらぬ普段の姿だ。

どちらともなく料理に手を付けうまいものを食った時の快感が脳を支配しはじめた頃、オヤジXが口を開いた。

「いやぁ休み時間とは言え、外部の人間と会ってるなんて会社に知れたらまずいよなぁ」

そこまで誰も期待してないのでは?と言いかけたがスタミナ炒めと一緒に飲み込む。

と言うのも彼は元エンジニアでかつては昼も夜もなく研究に没頭していたのだが、自ら望んで所謂、窓際族となったのだ。今では毎日のようにデスクに向かって釣りの事ばかり考えている。エンジニアならではの集中力で。

すると僕の食べているスタミナ炒めを見ながらオヤジXはこう言った。

「スタミナ炒めを食べるスタミナが無いんだよねぇ。」

いやいや、だいぶゴッツリしたものを食べているじゃないか。

そしてお互いが食べ終わるとオヤジXは「さ、行くか」と言ってお会計をし、トボトボと店を出て行く。その時、女将さんがいつもありがとうございます!と声をかけていたところを見るとオヤジXはこの店の常連のようだ。

オヤジXが向かったのは同じフロアにあるタックルベリーだ。このビルには他にも上州屋が入っており釣り好きな新橋サラリーマンの聖地となっている。実際にタックルベリーの店内は僕以外全員がスーツ姿。ここが新橋であることを思い出させてくれる。

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オヤジXは中腰になり中古ルアーをひとつひとつ丹念に見ている。

僕が「何を探しているのですか?」と声をかけると、「バイブwバイブレーションw」とニヤっとするオヤジX。場所が場所なら新橋変態オヤジである。

めぼしいものが見つかったのか、オヤジXはレジへと向かいお会計を済ますとまたトボトボと店を後にした。

2階の上州屋へ向かうのかと思いきや時計を見るなり、「あ、そろそろ戻らない」と言いながらトボトボとビルの出口へと向かう。

このときも「このまま帰っても誰も気にしないのでは?」といいかけたが、降り始めた雨に言葉も流されてしまった。

オヤジXは後ろ手で軽く手を振り、やはりトボトボと去って行った。

こんなオヤジXの挑戦をお楽しみに!それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2014/11/IMG_2735-1024x766.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2014/11/IMG_2735-300x300.jpgtsuri-ba釣りTALKシーバス,ルアー,新橋,新橋サラリーマンX,釣りみなさんこんにちは。ツリーバ編集長のヒビヤです。 さて、今日は近日公開予定の「特別企画、5夜連続、お父さんでもできる仕事帰りのシーバスフィッシングに挑戦!」の主人公で新橋で働く新橋サラリーマンオヤジXを追跡しましたので、レポートします。 11月20日午後12時30分、とある大手企業のロビーで新橋サラリーマンオヤジXが出て来るのをスマホをいじくりながら待っていた。 待つ事10分、大手企業で働くサラリーマンとは思えないようなヨレヨレのスーツを着たオヤジXが出て来た。 ここではあえて声をかけずに後を追う。 微かに左に傾いた肩を揺らしながら、下を向いてトボトボと歩くオヤジX。僕が10メートルほど後ろを歩いている事には全く気づいていない様子。それもそのはずで、まったくのアポ無しなのである。 10分ほど歩いただろうか、SL広場を正面に見て左手にある「ニュー新橋ビル」へと入って行く。それに続いて僕もビルに入る。 オヤジXは迷う事なく地下へと続く階段をトボトボと下りていく。このトボトボ具合はある意味で魅力的な姿だ。貫禄とも、疲れとも言えぬ不思議なトボトボ具合なのだ。 そして向かったのは「しん楽」と言うこじんまりとした中華屋だ。 オヤジXが入り口をくぐりカウンター席に座ったところで、後に続くように僕も隣に座る。 するとようやく気づいたようで、僕の顔を見て一瞬驚いたような表情を浮かべたが次の瞬間には人なつこい笑顔になる。 何を言うでもなく、オヤジXは担々麺の定食を注文。 続いて僕はスタミナ炒め定食を注文。 5分もしないうちに次々と料理が運ばれて来るが、この間これと言った会話はない。まぁこれがこのオヤジXのなんら変わらぬ普段の姿だ。 どちらともなく料理に手を付けうまいものを食った時の快感が脳を支配しはじめた頃、オヤジXが口を開いた。 「いやぁ休み時間とは言え、外部の人間と会ってるなんて会社に知れたらまずいよなぁ」 そこまで誰も期待してないのでは?と言いかけたがスタミナ炒めと一緒に飲み込む。 と言うのも彼は元エンジニアでかつては昼も夜もなく研究に没頭していたのだが、自ら望んで所謂、窓際族となったのだ。今では毎日のようにデスクに向かって釣りの事ばかり考えている。エンジニアならではの集中力で。 すると僕の食べているスタミナ炒めを見ながらオヤジXはこう言った。 「スタミナ炒めを食べるスタミナが無いんだよねぇ。」 いやいや、だいぶゴッツリしたものを食べているじゃないか。 そしてお互いが食べ終わるとオヤジXは「さ、行くか」と言ってお会計をし、トボトボと店を出て行く。その時、女将さんがいつもありがとうございます!と声をかけていたところを見るとオヤジXはこの店の常連のようだ。 オヤジXが向かったのは同じフロアにあるタックルベリーだ。このビルには他にも上州屋が入っており釣り好きな新橋サラリーマンの聖地となっている。実際にタックルベリーの店内は僕以外全員がスーツ姿。ここが新橋であることを思い出させてくれる。 オヤジXは中腰になり中古ルアーをひとつひとつ丹念に見ている。 僕が「何を探しているのですか?」と声をかけると、「バイブwバイブレーションw」とニヤっとするオヤジX。場所が場所なら新橋変態オヤジである。 めぼしいものが見つかったのか、オヤジXはレジへと向かいお会計を済ますとまたトボトボと店を後にした。 2階の上州屋へ向かうのかと思いきや時計を見るなり、「あ、そろそろ戻らない」と言いながらトボトボとビルの出口へと向かう。 このときも「このまま帰っても誰も気にしないのでは?」といいかけたが、降り始めた雨に言葉も流されてしまった。 オヤジXは後ろ手で軽く手を振り、やはりトボトボと去って行った。 こんなオヤジXの挑戦をお楽しみに!それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン