どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。

釣りを趣味としていると途中何かのきっかけでいままでやったことのない、別の狙いものや釣り方にシフトしていく、皆さんもそんな経験はないだろうか。

前回の【幼少期】編で書いた通り、ワタシは祖父の多大なる影響によりすっかり釣りに魅了され順調に没頭しながら成長して行くその過程で行動範囲も広がり、様々なフィールドで釣りを体験して行く事になる。

高校生となったある日、中学時代の釣り友達とその父親にフッコ釣りに連れていってもらう事になり、雨の降る夕暮れのお台場の橋の下、電気浮きを使って釣るフッコ釣りが衝撃的な出来事となりその後のワタシの釣りをさらに変えていく事になったのだ。

当時まだレインボーブリッジは建設中で今のようなデートスポットもなくただの工事現場だったお台場でまさかあんなに面白い釣りができるとは思わなかった。

橋下の暗闇にキャストし、電気ウキが明暗の境目に来るとスっと赤く光るウキが潜り、合わせを叩き込むとフッコサイズながらグラスのフワンフワンな竿がぶち曲がる。首都高で片道20分程度、1時間ほどの釣行でこれだけ楽しめるその手軽さも魅力だった。

それからしばらくは電気浮きによるフッコ釣りに没頭、当時はソーラス条約の規制もなく港湾部のふ頭でも釣りが黙認されていた時代であったため、学校が終わるとバイクでポイントを探しては釣りをする毎日だった。

その時一緒にポイントを探し回っていたクラスメイトが「スズキはルアーで釣れるらしいぞ」とどこから仕入れた情報なのかそんな事を言い出したものだから、家に帰るなりそのまま祖父が常連だった田中好子さんの実家である釣具屋へ直行し、シーバスをやりたいのだがどのルアーがいいのかと店主に聞くと、これがいいよと出してくれたのが今となってはメーカーなど詳細はわからないが移動重心タイプ、イワシカラーのフローティングミノーであった。

ルアーと言うとバスで使うようなカラフルなものをイメージしていたため、このリアルカラーには驚いた。

そのルアーを一つだけ握りしめ、友人と3人、バイクで晴海の運河へと向かった。路地を入っていくとそこはタクシーの運ちゃんが休憩に使っている秘密ポイントで袋小路となっているのだが、そのどん詰まりの金網に誰が開けたのか侵入用の穴が開いており、そこから運河の岸辺へと降りるとさっそくわからないまま適当に結んだルアーを投げた。

そこからワタシたち3人は衝撃的な出来事を体験することになるのだ。

一投目からドドドっとしたアタリが出てそこから強烈な引きが始まる。水面に飛び出してジャンプする魚が3人の安物グラス万能竿をブチ曲げる。

エサ釣りとはまた違った強烈で鮮烈な出来事だ。

訳もわからないまま適当なタックルで3人並んで無我夢中になってルアーを投げた。誰かがキャストをすれば誰かが取り込んでいる、そんな状態でまるでカツオの一本釣り漁のような状態だ。

もはやこれにはまらない理由などどこにもなく、暇さえあれば3人でバイクに乗りシーバスを釣りに行くようになった。

このポイントでランカークラスも混ざりしばらく釣れ続いたのだが、ある日を境にパタっと釣れなくなってしまった。

それから3人の苦悩が始まり、夜通しバイクで新木場お台場エリアのシーバスを探し、やれどもやれどもどこへ行けども釣れない日々が続き、シーバスを釣るのは簡単だけど難しいという相反する哲学を学ぶ事になった。釣れなければ釣れないほど一回の釣行時間が長くなると言う事も知った。

それが今から22、3年前の事である。

その後進学やフリーターなどそれぞれ違う道に進んでもしばらくは変わらず一緒にいろんな釣りをしていたのだが、自然と3人で会う事もなくなり、彼らは今どうしているのかはわからない。もしかしたらどこかでルアーを今も投げているかもしれない。

そしてご存知の通り、ワタシは今でもシーバスを追いかけてルアーを投げていると言うわけだ。

次回はヘチ釣りか、源流釣りか、海のウキ釣りか、どれかのきっかけをご紹介しようと思う。

それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/12/IMG_1946.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/12/IMG_1946-150x150.jpgtsuri-ba釣りTALKシーバス,釣りのきっかけどうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。 釣りを趣味としていると途中何かのきっかけでいままでやったことのない、別の狙いものや釣り方にシフトしていく、皆さんもそんな経験はないだろうか。 前回の【幼少期】編で書いた通り、ワタシは祖父の多大なる影響によりすっかり釣りに魅了され順調に没頭しながら成長して行くその過程で行動範囲も広がり、様々なフィールドで釣りを体験して行く事になる。 高校生となったある日、中学時代の釣り友達とその父親にフッコ釣りに連れていってもらう事になり、雨の降る夕暮れのお台場の橋の下、電気浮きを使って釣るフッコ釣りが衝撃的な出来事となりその後のワタシの釣りをさらに変えていく事になったのだ。 当時まだレインボーブリッジは建設中で今のようなデートスポットもなくただの工事現場だったお台場でまさかあんなに面白い釣りができるとは思わなかった。 橋下の暗闇にキャストし、電気ウキが明暗の境目に来るとスっと赤く光るウキが潜り、合わせを叩き込むとフッコサイズながらグラスのフワンフワンな竿がぶち曲がる。首都高で片道20分程度、1時間ほどの釣行でこれだけ楽しめるその手軽さも魅力だった。 それからしばらくは電気浮きによるフッコ釣りに没頭、当時はソーラス条約の規制もなく港湾部のふ頭でも釣りが黙認されていた時代であったため、学校が終わるとバイクでポイントを探しては釣りをする毎日だった。 その時一緒にポイントを探し回っていたクラスメイトが「スズキはルアーで釣れるらしいぞ」とどこから仕入れた情報なのかそんな事を言い出したものだから、家に帰るなりそのまま祖父が常連だった田中好子さんの実家である釣具屋へ直行し、シーバスをやりたいのだがどのルアーがいいのかと店主に聞くと、これがいいよと出してくれたのが今となってはメーカーなど詳細はわからないが移動重心タイプ、イワシカラーのフローティングミノーであった。 ルアーと言うとバスで使うようなカラフルなものをイメージしていたため、このリアルカラーには驚いた。 そのルアーを一つだけ握りしめ、友人と3人、バイクで晴海の運河へと向かった。路地を入っていくとそこはタクシーの運ちゃんが休憩に使っている秘密ポイントで袋小路となっているのだが、そのどん詰まりの金網に誰が開けたのか侵入用の穴が開いており、そこから運河の岸辺へと降りるとさっそくわからないまま適当に結んだルアーを投げた。 そこからワタシたち3人は衝撃的な出来事を体験することになるのだ。 一投目からドドドっとしたアタリが出てそこから強烈な引きが始まる。水面に飛び出してジャンプする魚が3人の安物グラス万能竿をブチ曲げる。 エサ釣りとはまた違った強烈で鮮烈な出来事だ。 訳もわからないまま適当なタックルで3人並んで無我夢中になってルアーを投げた。誰かがキャストをすれば誰かが取り込んでいる、そんな状態でまるでカツオの一本釣り漁のような状態だ。 もはやこれにはまらない理由などどこにもなく、暇さえあれば3人でバイクに乗りシーバスを釣りに行くようになった。 このポイントでランカークラスも混ざりしばらく釣れ続いたのだが、ある日を境にパタっと釣れなくなってしまった。 それから3人の苦悩が始まり、夜通しバイクで新木場お台場エリアのシーバスを探し、やれどもやれどもどこへ行けども釣れない日々が続き、シーバスを釣るのは簡単だけど難しいという相反する哲学を学ぶ事になった。釣れなければ釣れないほど一回の釣行時間が長くなると言う事も知った。 それが今から22、3年前の事である。 その後進学やフリーターなどそれぞれ違う道に進んでもしばらくは変わらず一緒にいろんな釣りをしていたのだが、自然と3人で会う事もなくなり、彼らは今どうしているのかはわからない。もしかしたらどこかでルアーを今も投げているかもしれない。 そしてご存知の通り、ワタシは今でもシーバスを追いかけてルアーを投げていると言うわけだ。 次回はヘチ釣りか、源流釣りか、海のウキ釣りか、どれかのきっかけをご紹介しようと思う。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン