こんにちわ!ツリーバライターのイシザキです!
旧岩淵水門での心霊調査&ウナギ釣りの続編です。

霊魂の到来を感じつつも、我が明日の未来のためになんとか今日ウナギを釣りあげたい。そう思って、辛抱強くあたりを待ち続けます。

・・・

・・・

10分か20分か経った頃。

グイィイイィィッィーーーーー

レッドの竿先が静かに、力強くしなる。回遊系の魚のようにグイッ、グイッ、グイッっとしなるのではなく、綱引きのようにじっくりと竿を引っ張られる感じ。

なんか来た!

ギルともすっぽんとも違う!スズキとか鯉とかのあたりでもない!ここにはエイおっさんも上がってくるらしいが、エイおっさんのあたりを経験している僕からすれば、エイおっさんでないことは明らか。

となれば、ウナギだろ!

落ち着け、落ち着け・・・
ウナギは早合わせは禁物。

少し待って・・・・1、2、3、・・・30

よし、このくらい待てばいいだろ!せいやっ!
と鬼合わせ、手で全力の糸巻き開始。
ん!?重い!!重すぎる!!動かん!!動かん・・・・

まさかの根掛かり。

確かに何かがくっついていたのは確かだが、根に潜られてたか、霊魂のいたずらなのか・・・
その後、20分ほど放置してみるも根からは外れず。
仕方なく力ずくで抜いてみるも、案の定仕掛けロスト。
千載一遇のチャンスを逃し、もうこの日は釣れる気がしない。

結局明日からも通うことになるのか・・・
と半ば諦めかけていたところ・・・

グィィイィィィィィ・・・・ピタ

さっきと同じような当たり。レッドの竿先は引っ張られ、しなった状態で謎の停止。

これは、また潜ったか?!
早めに合わせるか!??
いや、早合わせでろくな目にあったことはない!ここではあえて自分の実力を認めて相手から針がかりしてくれるのを待つべきだ。
それに、潜っているなら今合わせたところで同じだろう。

1、2、3、4、・・・・・30!

来い!鬼合わせ!
あれ・・・軽い・・・まじか・・・
またチャンスを逃したのか。

・・・

糸を巻きまきまき

・・・

まきまきまきまき

・・・

・・・まきまき

ん?

・・・

あれは・・・

えぇぇぇぇぇぇぇえええええーーー!!!!

ウナギじゃん!

うぅ

うぅ~~~

ウゥウウウウウウッッッシャアアア!!

これが僕の本気釣り!
必死にウナギについてお勉強し、多くの場所を巡り、さらには荒川で退路を断たれて孤立するという苦難を乗り得てきた。その努力が今報われたのです!

編集長!こうゆうことだったんですね!

あえて厳しい環境に身をさらすように仕向けたのもこの場所でウナギが釣れると知っていたからだったんですね!やっとあなたの優しさが伝わりました!

旧岩淵水門に集う霊魂の皆様!ありがとうございます!

人間界では悪霊として認識されていますが、あなた方はきっと荒川の精霊だったのですね!荒川の恵みと、あなた方のご加護に感謝いたします!

喜びに浸り、編集長と荒川の精霊への敬愛の念を募らせながら壺の中のウナギをニヤニヤと眺める。
もうちょっと釣りを続けてもいいが、1匹いれば食べる分にはもう十分!
そう思い、新人の無名竿の仕掛けを回収。

・・・

まきまき

・・・まきまき

まきまき・・・

んー、なんかくっついてるな。草かな。

・・・まきまき

あれは・・・・何だ石か。

よいしょっ

ん?・・・・

えぇええええええええっ!まじかっ!

まじなのかぁああああああああああ!

あれだけ釣れなかったウナギを短期間に2匹も釣り上げられるとは・・・
編集長と精霊のご加護、恐るべし。

とそこに暗がりの中をおっさんが一人歩いてくる。
おっさん:こんばんわ!
僕:こんばんわ!
おっさん:何を釣ってるんですか?
僕:これですね。(にやっ)
ウナギ2匹を入れたツボをドヤ顔で見せつける
おっさん:すごいっすね!てか、デカっ!写真とってもいいですか?!
僕:もちろん!
おっさん:いやー、この辺釣れるとは聞いたことありましたけど、やりますね!
僕:いえいえ、そんな。今日はたまたまいいシュチュエーションだったんで。釣れない時もありますけどね(どやっ)

おっさんは有頂天男を褒めちぎって帰って行った。
いやー、ウナギは釣れるし、おっさんには褒められるし、気分いいわぁ!

これまで、ウナギ釣りの帰りは荒川土手を意気消沈して歩いていたが、今日は違う。街灯のない歩道も、遠くに見えるビル群も、すべてが風流に見える。中央には天使が舞い降りてきたかのような光が二筋。精霊さんがお見送りしてくれている。

やっとのことで釣り上げたウナギたちを入れたツボを抱え、有頂天男は帰路につく。


ウナギはどうして食べようか!蒲焼かか白焼きか・・・

編集長へご報告。
心霊調査の結果、旧荒川水門付近で心霊の存在は認められず。いたのはウナギと荒川の精霊である。
以上!

次回、ウナギを捌く

No Tsuri-ba No Life

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2017/07/IMG_5208.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2017/07/IMG_5208-150x150.jpgいしぽよ釣りTALKウナギ,心霊,荒川,赤水門,隅田川こんにちわ!ツリーバライターのイシザキです! 旧岩淵水門での心霊調査&ウナギ釣りの続編です。 霊魂の到来を感じつつも、我が明日の未来のためになんとか今日ウナギを釣りあげたい。そう思って、辛抱強くあたりを待ち続けます。 ・・・ ・・・ 10分か20分か経った頃。 グイィイイィィッィーーーーー レッドの竿先が静かに、力強くしなる。回遊系の魚のようにグイッ、グイッ、グイッっとしなるのではなく、綱引きのようにじっくりと竿を引っ張られる感じ。 なんか来た! ギルともすっぽんとも違う!スズキとか鯉とかのあたりでもない!ここにはエイおっさんも上がってくるらしいが、エイおっさんのあたりを経験している僕からすれば、エイおっさんでないことは明らか。 となれば、ウナギだろ! 落ち着け、落ち着け・・・ ウナギは早合わせは禁物。 少し待って・・・・1、2、3、・・・30! よし、このくらい待てばいいだろ!せいやっ! と鬼合わせ、手で全力の糸巻き開始。 ん!?重い!!重すぎる!!動かん!!動かん・・・・ まさかの根掛かり。 確かに何かがくっついていたのは確かだが、根に潜られてたか、霊魂のいたずらなのか・・・ その後、20分ほど放置してみるも根からは外れず。 仕方なく力ずくで抜いてみるも、案の定仕掛けロスト。 千載一遇のチャンスを逃し、もうこの日は釣れる気がしない。 結局明日からも通うことになるのか・・・ と半ば諦めかけていたところ・・・ グィィイィィィィィ・・・・ピタ さっきと同じような当たり。レッドの竿先は引っ張られ、しなった状態で謎の停止。 これは、また潜ったか?! 早めに合わせるか!?? いや、早合わせでろくな目にあったことはない!ここではあえて自分の実力を認めて相手から針がかりしてくれるのを待つべきだ。 それに、潜っているなら今合わせたところで同じだろう。 1、2、3、4、・・・・・30! 来い!鬼合わせ! あれ・・・軽い・・・まじか・・・ またチャンスを逃したのか。 ・・・ 糸を巻きまきまき ・・・ まきまきまきまき ・・・ ・・・まきまき ん? ・・・ あれは・・・ えぇぇぇぇぇぇぇえええええーーー!!!! ウナギじゃん! うぅ うぅ~~~ ウゥウウウウウウッッッシャアアア!! これが僕の本気釣り! 必死にウナギについてお勉強し、多くの場所を巡り、さらには荒川で退路を断たれて孤立するという苦難を乗り得てきた。その努力が今報われたのです! 編集長!こうゆうことだったんですね! あえて厳しい環境に身をさらすように仕向けたのもこの場所でウナギが釣れると知っていたからだったんですね!やっとあなたの優しさが伝わりました! 旧岩淵水門に集う霊魂の皆様!ありがとうございます! 人間界では悪霊として認識されていますが、あなた方はきっと荒川の精霊だったのですね!荒川の恵みと、あなた方のご加護に感謝いたします! 喜びに浸り、編集長と荒川の精霊への敬愛の念を募らせながら壺の中のウナギをニヤニヤと眺める。 もうちょっと釣りを続けてもいいが、1匹いれば食べる分にはもう十分! そう思い、新人の無名竿の仕掛けを回収。 ・・・ まきまき ・・・まきまき まきまき・・・ んー、なんかくっついてるな。草かな。 ・・・まきまき あれは・・・・何だ石か。 よいしょっ ん?・・・・ えぇええええええええっ!まじかっ! まじなのかぁああああああああああ! あれだけ釣れなかったウナギを短期間に2匹も釣り上げられるとは・・・ 編集長と精霊のご加護、恐るべし。 とそこに暗がりの中をおっさんが一人歩いてくる。 おっさん:こんばんわ! 僕:こんばんわ! おっさん:何を釣ってるんですか? 僕:これですね。(にやっ) ウナギ2匹を入れたツボをドヤ顔で見せつける おっさん:すごいっすね!てか、デカっ!写真とってもいいですか?! 僕:もちろん! おっさん:いやー、この辺釣れるとは聞いたことありましたけど、やりますね! 僕:いえいえ、そんな。今日はたまたまいいシュチュエーションだったんで。釣れない時もありますけどね(どやっ) おっさんは有頂天男を褒めちぎって帰って行った。 いやー、ウナギは釣れるし、おっさんには褒められるし、気分いいわぁ! これまで、ウナギ釣りの帰りは荒川土手を意気消沈して歩いていたが、今日は違う。街灯のない歩道も、遠くに見えるビル群も、すべてが風流に見える。中央には天使が舞い降りてきたかのような光が二筋。精霊さんがお見送りしてくれている。 やっとのことで釣り上げたウナギたちを入れたツボを抱え、有頂天男は帰路につく。 ウナギはどうして食べようか!蒲焼かか白焼きか・・・ 編集長へご報告。 心霊調査の結果、旧荒川水門付近で心霊の存在は認められず。いたのはウナギと荒川の精霊である。 以上! 次回、ウナギを捌く! No Tsuri-ba No Life手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン