どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。

ファザーズアングラーの皆さんにおかれては釣りに行くため、釣り具を買うために涙ぐましい努力をされていることかと思う。

そんな皆さんには尊敬の念を持たずにはいられない。

独身だった頃、釣りに行くにも高い釣り具を買うにもオートバイや車を買うにもまさかこんなに努力が必要だなんて思いもしなかった。それは皆さんにおかれても同感するところであろう。

しかしだ!

少し記憶を辿ってみてほしい。

簡単にいつでも釣りに行けてた頃、意外や意外。今ほどの情熱があっただろうか。

雨が降れば今日は雨だからいいや。

合コンで女子と呑みに行くからいいや。

今日はめんどくさいからいいや。

寒いからいいや。

いいやいいやづくしで時間を無駄に費やしてはいなかっただろうか。

ところが大きな障壁のある今はどうだ。雨が降ろうが寒かろうがクソ暑かろうが、少しでも隙間時間を見つけては釣りに行く。

今行かなければ明日は行けないかもしれないと言う恐怖感と焦り。

人は障壁が高ければ高いほど必死になるのだ。

不満のベクトルがそれを打破するための活力となるように。

そして気が付く。

長時間釣りをすれば釣れると言うわけではないことに。ちょっとの隙間時間で釣りが成立することに。

これはしめしめと味をしめ、何かと隙間を見つけては釣りに行く。

ただし、無条件に行くわけにはいかない。

これはビジネスだ。

妻と言う大きな取引先の執行役員に稟議を通してもらい、押印してもらはなくては全てが頓挫する。

ファーザーズアングラーにとっては死活問題である。

そのための努力、つまり接待だ。これなくしてファーザーズアングラーの仕事である釣りは成り立たない。

洗濯、料理、妻の用事を遂行するために惜しまぬ協力などは日常的な運用だ。

これを超え、喜びを与えなくてはならない。

つまりインセンティブだ。

ある日ワタシにもビジネスチャンスが到来した。

それは妻の誕生日。

ここで失敗は絶対にゆるされない。

妻の誕生日に一泊二日の家族旅行をすることになったのだ。

この日は子どもたちにモトクロスを教えようと考えていたのだが、今回の場合優先すべきは妻の誕生日。

行き先は南房総白浜。

当日、ホテルにチェックインする前に野島埼に立ち寄ると大きく歴史のある灯台に子どもたちは大はしゃぎだ。

妻も上機嫌である。

いいぞ!子どもたち!

早速見学料金を支払い中に入ると螺旋階段を何段も登り、展望台にたどり着く。

子どもたちは大喜び。

妻も上機嫌である。

いいぞ!子どもたち!

iPhoneでパノラマ写真を撮影していると、何かがワタシに降り注いだ。

フン!

鳥のフン!

マジか!

ここでイライラしてはいけない。

何事もなかったように冷静に振る舞う。

心の中では、

このクソ鳥が!ふざけやがって!焼きトンビにして食ってやるぞこのヤロー!

と思っていてもだ。

服に付いたフンを拭いたハンカチを捨てたくともゴミ箱が無いので終始握りしめたまま子どもたちと磯遊びなどをして過ごす。

鳥のフンを拭いたハンカチを握りしめたまま波で大きく揺れる遊覧船にも乗った。

するとワタシに似て飽きっぽい息子がホテルに行きたいと。

いいぞ!息子!

いまチェックインできれば夕食まで3時間半はある。少し休憩しても3時間はあるのだ。

目の前は海。

釣りしたい放題!

まだ早いけど仕方ないなぁなどと上の空で言いながらチェックインを済ませ部屋に入ると驚くほどの広さ。レビューでは料理もうまいのだとか。

まだ早いなぁ〜暇だなぁ〜などと呟くと妻が言った。

釣りに行ってくれば?

!!!!!!!!!!!!!!!!

いやでも、そう言う訳にも・・・などと言いながらワタシの視線は窓から見える海に注がれていた。

18時頃には戻るよと言うとワタシはそそくさとホテルを出て車を走らせた。

接待成功!

夕暮れ迫る海岸沿いは眩しくオレンジ色に染まっている。12月とは思えないほどに暖かだ。

目指すは千倉漁港。今年の春先にも来たのだが、とても雰囲気が良い。

今回はアジの回遊があるのではないかとの目論見だ。もう一つ、謎のストラクチャー周りに付くメバル狙い。これをどうしてもやりたかったのだ。

まずは車横付けポイントでワームをキャストする。何かの小魚がわんさかといるようなのだがワームにはアタックがない。

サビキのじじぃを見てみるとどうやらイワシだかサッパだかが釣れているらしい。しかしながらアジの姿はないようだ。

飽きてきた!

少し車で移動し港内にある謎のストラクチャー周辺を探りメバル狙いに変更する。

見よ!この魅惑のストラクチャーを!

どうだ?たまらないだろ?

え?

キワッキワを撫でるようにコソコソしたいだろ?

ん?

メバル狙いでキワッキワにワームをキャスト。まずは適当なレンジをデッドスローで引いてくると一発で食ってきた。

おぉ!これは良い引きだぞ!

一投目で良型が来ちゃったよ!

さすが千倉漁港!

綺麗に曲がり絞り込まれるメバルロッド。

このサイズが連発したら最高だなおい!

ほどなくして茶色い魚体が水面に姿を現した。

クルクルクルクルクルクルクルクルクルクル

!!!!!!!!!!!!

巨大穴ハゼ!!!!!

マジか。。。。

これ以降、全くアタリなく各漁港には増える一方の釣り人たち。

ホテルの窓から見える灯台の光がどこか霞んで見えたような気がした。

それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/12/bousou.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/12/bousou-150x150.jpgtsuri-ba海釣りアジ,アジング,メバリング,メバル,ルアー,努力,南房総,東大,白浜,野島崎どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。 ファザーズアングラーの皆さんにおかれては釣りに行くため、釣り具を買うために涙ぐましい努力をされていることかと思う。 そんな皆さんには尊敬の念を持たずにはいられない。 独身だった頃、釣りに行くにも高い釣り具を買うにもオートバイや車を買うにもまさかこんなに努力が必要だなんて思いもしなかった。それは皆さんにおかれても同感するところであろう。 しかしだ! 少し記憶を辿ってみてほしい。 簡単にいつでも釣りに行けてた頃、意外や意外。今ほどの情熱があっただろうか。 雨が降れば今日は雨だからいいや。 合コンで女子と呑みに行くからいいや。 今日はめんどくさいからいいや。 寒いからいいや。 いいやいいやづくしで時間を無駄に費やしてはいなかっただろうか。 ところが大きな障壁のある今はどうだ。雨が降ろうが寒かろうがクソ暑かろうが、少しでも隙間時間を見つけては釣りに行く。 今行かなければ明日は行けないかもしれないと言う恐怖感と焦り。 人は障壁が高ければ高いほど必死になるのだ。 不満のベクトルがそれを打破するための活力となるように。 そして気が付く。 長時間釣りをすれば釣れると言うわけではないことに。ちょっとの隙間時間で釣りが成立することに。 これはしめしめと味をしめ、何かと隙間を見つけては釣りに行く。 ただし、無条件に行くわけにはいかない。 これはビジネスだ。 妻と言う大きな取引先の執行役員に稟議を通してもらい、押印してもらはなくては全てが頓挫する。 ファーザーズアングラーにとっては死活問題である。 そのための努力、つまり接待だ。これなくしてファーザーズアングラーの仕事である釣りは成り立たない。 洗濯、料理、妻の用事を遂行するために惜しまぬ協力などは日常的な運用だ。 これを超え、喜びを与えなくてはならない。 つまりインセンティブだ。 ある日ワタシにもビジネスチャンスが到来した。 それは妻の誕生日。 ここで失敗は絶対にゆるされない。 妻の誕生日に一泊二日の家族旅行をすることになったのだ。 この日は子どもたちにモトクロスを教えようと考えていたのだが、今回の場合優先すべきは妻の誕生日。 行き先は南房総白浜。 当日、ホテルにチェックインする前に野島埼に立ち寄ると大きく歴史のある灯台に子どもたちは大はしゃぎだ。 妻も上機嫌である。 いいぞ!子どもたち! 早速見学料金を支払い中に入ると螺旋階段を何段も登り、展望台にたどり着く。 子どもたちは大喜び。 妻も上機嫌である。 いいぞ!子どもたち! iPhoneでパノラマ写真を撮影していると、何かがワタシに降り注いだ。 フン! 鳥のフン! マジか! ここでイライラしてはいけない。 何事もなかったように冷静に振る舞う。 心の中では、 このクソ鳥が!ふざけやがって!焼きトンビにして食ってやるぞこのヤロー! と思っていてもだ。 服に付いたフンを拭いたハンカチを捨てたくともゴミ箱が無いので終始握りしめたまま子どもたちと磯遊びなどをして過ごす。 鳥のフンを拭いたハンカチを握りしめたまま波で大きく揺れる遊覧船にも乗った。 するとワタシに似て飽きっぽい息子がホテルに行きたいと。 いいぞ!息子! いまチェックインできれば夕食まで3時間半はある。少し休憩しても3時間はあるのだ。 目の前は海。 釣りしたい放題! まだ早いけど仕方ないなぁなどと上の空で言いながらチェックインを済ませ部屋に入ると驚くほどの広さ。レビューでは料理もうまいのだとか。 まだ早いなぁ〜暇だなぁ〜などと呟くと妻が言った。 釣りに行ってくれば? !!!!!!!!!!!!!!!! いやでも、そう言う訳にも・・・などと言いながらワタシの視線は窓から見える海に注がれていた。 18時頃には戻るよと言うとワタシはそそくさとホテルを出て車を走らせた。 接待成功! 夕暮れ迫る海岸沿いは眩しくオレンジ色に染まっている。12月とは思えないほどに暖かだ。 目指すは千倉漁港。今年の春先にも来たのだが、とても雰囲気が良い。 今回はアジの回遊があるのではないかとの目論見だ。もう一つ、謎のストラクチャー周りに付くメバル狙い。これをどうしてもやりたかったのだ。 まずは車横付けポイントでワームをキャストする。何かの小魚がわんさかといるようなのだがワームにはアタックがない。 サビキのじじぃを見てみるとどうやらイワシだかサッパだかが釣れているらしい。しかしながらアジの姿はないようだ。 飽きてきた! 少し車で移動し港内にある謎のストラクチャー周辺を探りメバル狙いに変更する。 見よ!この魅惑のストラクチャーを! どうだ?たまらないだろ? え? キワッキワを撫でるようにコソコソしたいだろ? ん? メバル狙いでキワッキワにワームをキャスト。まずは適当なレンジをデッドスローで引いてくると一発で食ってきた。 おぉ!これは良い引きだぞ! 一投目で良型が来ちゃったよ! さすが千倉漁港! 綺麗に曲がり絞り込まれるメバルロッド。 このサイズが連発したら最高だなおい! ほどなくして茶色い魚体が水面に姿を現した。 クルクルクルクルクルクルクルクルクルクル !!!!!!!!!!!! 巨大穴ハゼ!!!!! マジか。。。。 これ以降、全くアタリなく各漁港には増える一方の釣り人たち。 ホテルの窓から見える灯台の光がどこか霞んで見えたような気がした。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン