どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。

少し前の話になってしまったが、2018年最後の源流釣行は禁漁突入1週間前、単独でのキャンプ釣行となった。

話を少し振り返るとこの釣行の前週に遅い夏休みとして日曜日から日曜日まで家族と檜枝岐村に滞在していたのだが、このままシーズンを終えてしまうのはなんだかすっきりしない。子どもたちも登山がしたいと言っているではないか。

そこで!翌週の3連休にも行こう!と言う事になったのだ。

子どもたちが同行していれば思うように釣りが出来ないのは仕方がない。

しかしそんなワタシの気持ちを察したのか、妻が一人で行ってきたら良いと言う。

!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いやでも、そう言うわけにも。。。などと言いながらワタシの頭の中では次の計画がすでに始まっていた。

できればETCを装着したXR250BAJAで行きたかったところなのだが、上述の夏休みキャンプ釣行時にリアショックからのオイル漏れが発覚し、ステムベアリングのゴリゴリやひっかかりもあり今回はハイエースにカブを積んでの釣行となった。

9月2回目の三連休とは言え最終日は釣りせずに帰り支度と長距離ドライブとなるのでできるだけ早く現地に入りたい。

少しでも多く釣りがしたい。

悔いを残さず今季を終えたい。

9月21日金曜日、帰宅すると同時にカブと釣り道具、キャンプ道具を乗せたハイエースで出発。

今回は最初から眠眠打破を体にぶち込み、体に悪そうだがコーヒーを飲みながらエスタロンモカを服用。カフェイン摂取しまくりで現地へと向かった。

意識は必要以上に鮮明である。

現地に到着したのはAM3:00。少し前から来ていた師匠たちは釣行準備をしているようで、山小屋の灯りがついている。ワタシは5時まで仮眠をとって起きたらそのまま釣りに行きたいのをグッと堪えてテン場を整える。

前回40センチの養殖イワナを釣った沢を山道からではなく林道から徒渉し支流へと入り、行けるところまで遡行する計画だ。

コーヒーを飲みのんびりとしてからカブで林道を走り支流と本流の合流点あたりに目星を付けて藪漕ぎをしていくが、

藪が深い!

強烈である。

どうやら入渓地点を間違えたようだ。

なんとかかんとかヒーヒーしながら本流へと出るが、はて、支流はどこだろうか。山岳地図とGPSを頼りに来たはずなのだが、上流なのか下流なのかわからない。

もう一度山岳地図を見てみるとどうやら行き過ぎたようだ。

下流へと少し下ると対岸に支流が見えてきた。

本流の対岸とは言っても完全な山岳渓流なので幅は狭い。しかし流れが強く膝よりも深いところは要注意だ。安全性、釣り人への配慮を含め源流の釣りは極力水に入らない、これが原則だ。

支流分岐点でテンカラ竿に仕掛けをセットし毛鉤を打ちつつ遡行していくと幸先よくすぐに良型イワナを手にすることができた。

実に美しい。渓の魚とはなぜこんなにも美しいのか。理屈では到底説明できるものではない。

気分良く遡行して行くとどうにもこうにも怪しいポイントが出てきた。毛鉤を打ち込むと氷のような水の下でイワナがスッと動いた。

もう一度振り込む。

ビーン!

頭上の枝に気が付かず鉤をひっかけてしまった。

テンカラ竿を畳みつつ、ビヨンビヨンと引っ張っているとパキッ!

おっ!

なんと穂先が折れてしまった。異常に曲がっている事に気づかずひっかけた鉤を外すのに夢中になりすぎていた。

予備の#1はあるものの、テン場である。

ワタシは本流も好きだが藪沢が好きなので大抵竿は二本、テンカラ竿と渓流竿をリュックに入れている。

まだまだテンカラ竿で十分対応できるのだが、仕方なく渓流竿のチョウチンテンカラで遡行を続ける。

例の40センチイワナポイントに到着するとあれから誰も人が入っていないのか、やはり良型のイワナが集まっている。食いは渋いもののなんとか養殖ものの尺をかける事ができた。

前回の退渓ポイントからさらに遡行して行くと何度も何度も毛鉤に食いつこうと飛び出すイワナを見つけた。

何度も何度も出てくるのに全く毛鉤にかすりもしない。不思議なイワナである。

飽きてきた!

不思議なイワナに見切りをつけ、さらに遡行していくと飽きない程度に良型のイワナがポツポツと顔を見せてくれる。

しばらくすると少し深さのあるポイントが出てきた。そーっと覗き込んで見ると、

やばい。これはやばい。

養殖遡上ものか天然かはわからないが尺を遙かに超えるイワナを発見した。

そーっと竿を延ばし毛鉤を落とすと流れに乗せて手前へ竿を引く。

イワナがスッと動いた!

ただ岩の向こうで見えない。

目で見るのではない、心の目で見るのだ!

そして毛鉤サンジンさんのごとく岩と同化せよ。

今だ!それっ!

一瞬重さを感じるものの抜けてしまった。

一度装備を外しおにぎりを食べながら一呼吸あけて再びのぞき込むとイワナは元の位置に戻って上流を向き、流れてくる餌を待っている。

しかし警戒されてしまったのか、次の打ち込みで毛鉤を見たイワナは走り隠れてしまった。狭い場所、あの体で一体どこに隠れるところがあるのかわからぬが、姿は見えない。幻ではないと良いのだが。

しばらく遡行しつつ良型をキャッチしたところで冷えた体を温泉で温めて、早くビールが飲みたい欲求に負け納竿、リュックを背負うと登山道を利用して下山することとした。

このまま下山してしまえば楽なのだが、カブを対岸に停めていることを思い出し少々気分が重くなる。

徒渉し林道に上がってみると今度はカブよりも大分下流へと来てしまった。山道を登りじっと待っていたカブに乗るとテン場に戻った。

ワタシもいつしか師匠たちの仲間入りを果たし、夜は山小屋でうまい料理と酒を飲み、止めどない話の輪に溶け込むのであった。

師匠たちとの出会いから10年経つがいまだワタシが最年少だ。

明日は見つけられずたどり着けなかったあの場所にもう一度挑戦しよう。

それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!


https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/12/saigono.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2018/12/saigono-150x150.jpgtsuri-ba渓流・源流の釣り2018,イワナ,檜枝岐,渓流,源流,禁漁どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。 少し前の話になってしまったが、2018年最後の源流釣行は禁漁突入1週間前、単独でのキャンプ釣行となった。 話を少し振り返るとこの釣行の前週に遅い夏休みとして日曜日から日曜日まで家族と檜枝岐村に滞在していたのだが、このままシーズンを終えてしまうのはなんだかすっきりしない。子どもたちも登山がしたいと言っているではないか。 そこで!翌週の3連休にも行こう!と言う事になったのだ。 子どもたちが同行していれば思うように釣りが出来ないのは仕方がない。 しかしそんなワタシの気持ちを察したのか、妻が一人で行ってきたら良いと言う。 !!!!!!!!!!!!!!!!!! いやでも、そう言うわけにも。。。などと言いながらワタシの頭の中では次の計画がすでに始まっていた。 できればETCを装着したXR250BAJAで行きたかったところなのだが、上述の夏休みキャンプ釣行時にリアショックからのオイル漏れが発覚し、ステムベアリングのゴリゴリやひっかかりもあり今回はハイエースにカブを積んでの釣行となった。 9月2回目の三連休とは言え最終日は釣りせずに帰り支度と長距離ドライブとなるのでできるだけ早く現地に入りたい。 少しでも多く釣りがしたい。 悔いを残さず今季を終えたい。 9月21日金曜日、帰宅すると同時にカブと釣り道具、キャンプ道具を乗せたハイエースで出発。 今回は最初から眠眠打破を体にぶち込み、体に悪そうだがコーヒーを飲みながらエスタロンモカを服用。カフェイン摂取しまくりで現地へと向かった。 意識は必要以上に鮮明である。 現地に到着したのはAM3:00。少し前から来ていた師匠たちは釣行準備をしているようで、山小屋の灯りがついている。ワタシは5時まで仮眠をとって起きたらそのまま釣りに行きたいのをグッと堪えてテン場を整える。 前回40センチの養殖イワナを釣った沢を山道からではなく林道から徒渉し支流へと入り、行けるところまで遡行する計画だ。 コーヒーを飲みのんびりとしてからカブで林道を走り支流と本流の合流点あたりに目星を付けて藪漕ぎをしていくが、 藪が深い! 強烈である。 どうやら入渓地点を間違えたようだ。 なんとかかんとかヒーヒーしながら本流へと出るが、はて、支流はどこだろうか。山岳地図とGPSを頼りに来たはずなのだが、上流なのか下流なのかわからない。 もう一度山岳地図を見てみるとどうやら行き過ぎたようだ。 下流へと少し下ると対岸に支流が見えてきた。 本流の対岸とは言っても完全な山岳渓流なので幅は狭い。しかし流れが強く膝よりも深いところは要注意だ。安全性、釣り人への配慮を含め源流の釣りは極力水に入らない、これが原則だ。 支流分岐点でテンカラ竿に仕掛けをセットし毛鉤を打ちつつ遡行していくと幸先よくすぐに良型イワナを手にすることができた。 実に美しい。渓の魚とはなぜこんなにも美しいのか。理屈では到底説明できるものではない。 気分良く遡行して行くとどうにもこうにも怪しいポイントが出てきた。毛鉤を打ち込むと氷のような水の下でイワナがスッと動いた。 もう一度振り込む。 ビーン! 頭上の枝に気が付かず鉤をひっかけてしまった。 テンカラ竿を畳みつつ、ビヨンビヨンと引っ張っているとパキッ! おっ! なんと穂先が折れてしまった。異常に曲がっている事に気づかずひっかけた鉤を外すのに夢中になりすぎていた。 予備の#1はあるものの、テン場である。 ワタシは本流も好きだが藪沢が好きなので大抵竿は二本、テンカラ竿と渓流竿をリュックに入れている。 まだまだテンカラ竿で十分対応できるのだが、仕方なく渓流竿のチョウチンテンカラで遡行を続ける。 例の40センチイワナポイントに到着するとあれから誰も人が入っていないのか、やはり良型のイワナが集まっている。食いは渋いもののなんとか養殖ものの尺をかける事ができた。 前回の退渓ポイントからさらに遡行して行くと何度も何度も毛鉤に食いつこうと飛び出すイワナを見つけた。 何度も何度も出てくるのに全く毛鉤にかすりもしない。不思議なイワナである。 飽きてきた! 不思議なイワナに見切りをつけ、さらに遡行していくと飽きない程度に良型のイワナがポツポツと顔を見せてくれる。 しばらくすると少し深さのあるポイントが出てきた。そーっと覗き込んで見ると、 やばい。これはやばい。 養殖遡上ものか天然かはわからないが尺を遙かに超えるイワナを発見した。 そーっと竿を延ばし毛鉤を落とすと流れに乗せて手前へ竿を引く。 イワナがスッと動いた! ただ岩の向こうで見えない。 目で見るのではない、心の目で見るのだ! そして毛鉤サンジンさんのごとく岩と同化せよ。 今だ!それっ! 一瞬重さを感じるものの抜けてしまった。 一度装備を外しおにぎりを食べながら一呼吸あけて再びのぞき込むとイワナは元の位置に戻って上流を向き、流れてくる餌を待っている。 しかし警戒されてしまったのか、次の打ち込みで毛鉤を見たイワナは走り隠れてしまった。狭い場所、あの体で一体どこに隠れるところがあるのかわからぬが、姿は見えない。幻ではないと良いのだが。 しばらく遡行しつつ良型をキャッチしたところで冷えた体を温泉で温めて、早くビールが飲みたい欲求に負け納竿、リュックを背負うと登山道を利用して下山することとした。 このまま下山してしまえば楽なのだが、カブを対岸に停めていることを思い出し少々気分が重くなる。 徒渉し林道に上がってみると今度はカブよりも大分下流へと来てしまった。山道を登りじっと待っていたカブに乗るとテン場に戻った。 ワタシもいつしか師匠たちの仲間入りを果たし、夜は山小屋でうまい料理と酒を飲み、止めどない話の輪に溶け込むのであった。 師匠たちとの出会いから10年経つがいまだワタシが最年少だ。 明日は見つけられずたどり着けなかったあの場所にもう一度挑戦しよう。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン