どうもこんにちは!謎の事件、廃村、廃墟が異様に好きなオカルト編集長のヒビヤです。

ワタシが住むエリア、そしてファーザーズアングラーと言う時間に制約のある中で皆さんにお伝えしているのは荒川下流河川事務所の管轄での釣行がほとんどであるが、この荒川の最上流部を見てみるとそこは埼玉県秩父市に位置する。

もちろん清流を通り越し渓流、あるいは源流域となりその水は冷たく透き通り山の釣りが好きな皆さんが見る風景となんら変わりがない。

もちろん清流域にはアユも生息しているのだが、途中に有名な秋が瀬の堰がありそれ以上はシーバスが上がることは無いと言われており本当の意味でのリバーシーバスを楽しむには少々条件が難しそうだ。

そして源流域には秩父イワナと言われるイワナも生息しておりそのファンは多く東京からのアプローチもしやすいと言う事で釣り人たちで賑わうエリアでもある。

日帰りで行ける距離だったり釣り券をコンビニで買う事ができるため近いうちにBAJAで行ってみようとも考えているのだが、

秩父と言えば廃村!廃村と言えば乳部、いや秩父!

かれこれ10年以上前の話になるが秩父周辺の廃村を見に行った事がある。

秩父の浦山と言う場所なのだが一番の目印となるのは秩父さくら湖と言う大きな人造湖だ。恐らく元は荒川へと注ぐ支流の浦山川だったと思われるがその湖を山々が囲うような形となっておりその山中の斜面にへばりつくようにいくつもの廃村が存在している。

その中でも行きやすく有名なのが岳(たけ)集落である。ソニーコンピューターのホラーゲーム「サイレン」のモデルとなった廃村だ。

廃村へとつながる練馬性少年、いや青少年キャンプ場周辺にも集落があるのだがこちらは現役で廃村ではない。ただ状況からして当然の成り行きだと思うが小さな廃校がある。

廃校の脇、キャンプ場を横目に急勾配の道を上っていくと眼下には無人の家もあるがしっかりと管理されており農具置き場などとして使われているようだ。

舗装されていない急勾配の道をひたすらに登って行くと無人の家がポツポツと現れるが無人ではあるもののこちらもしっかりと手入れがされた畑もあり、管理のされている物件であることがわかる。

さらに登って行くといよいよ目的の謎集落に到着だ。

壊れたり一部盗まれたお地蔵さんがあったり、高く暗い影を落とす杉の木に囲まれ雰囲気は何かが起きた村の様相で真っ先に思い出すのは津山三十人殺しの舞台、あるいは都市伝説として一時騒がれた地図から消えた村、杉沢村などではないだろうか。

寄り合いに使われていたであろう神社や倒壊した蔵も残っており、傾いた古い家屋の中には古い建具や家具が残されている。

かつてここには生活があり、人々の営みがあったはずなのにその痕跡だけを残しまるで何かをきっかけに時がとまり、忽然と人だけがいなくなってしまったような、それこそサイレンの世界を彷彿とさせるに難しくはない。

浦山と言う場所の魅力は前述したようにこうした廃村がいくつも山中に残されておりまだ今のような道路が無かった頃に集落を繋いでいた山道で廃村巡りができるところだ。

その山道の途中に自転車が残っていたのだが、当時は隣の集落へ行くのにこうした自転車やカブなど小さい乗り物で行っていたのだろうか。

茶平方面と別方面を示す古い道しるべも残されている。

沢を渡る小さい橋は完全倒壊していた。

岳集落を抜け山道を行くと茶平(ちゃだいら)集落にたどり着く。個人的にはこちらの雰囲気の方が好きだ。

こちらの茶平集落には街灯やフレームだけになったカブ、子どもの長靴や空き缶など生活のあった痕跡が豊富に残されている。

まさにサイレン!

埼玉県とは言え長野県と隣接しており冬になれば雪が積もることもあるこの地域ではこうした薪ストーブ、所謂ダルマストーブも暖を取るため、食事の準備をするためにはかかせなかったはずだ。

当時の家屋だけではなく生活、あるいは仕事で使っていたであろう車も朽ち果て残されている。

あまりにも過去に訪れた場所のため記憶が曖昧なのだが、この集落だったか、もう一つ先の集落沿いに浦山川、あるいは秩父さくら湖へと注ぐ支流がありそのような場所にイワナがいるのではないかとワタシは考えている。

廃村の中で釣りをする!

最高かよ!

ワタシはこの周辺しか、と言っても岳から茶平までは歩けばそこそこに時間も体力も使うのだが、狭い範囲でしか探検はしておらず倒壊や開発が進む前にもう一度見ておきたいところだ。

それにしてもなぜ集落から人々が消えたしまったのか。鬱蒼とした暗い雰囲気、倒壊した家屋、どこかよそ者を受け付けない頑なな拒絶感。

やはり何か事件があったのではないだろうか。

そんな推理小説に登場するダメなんだけど最後は活躍する刑事のような事を考えながら岳集落を歩いているとご高齢の夫婦と出会った。

色々と話を聞いてみると実はこの目の前にある倒壊した家屋が生家で壊れてしまったお地蔵さんの手入れにたまに来ているのだそう。

一番気になっていた核心部、なぜ人々がいなくなってしまったのかを恐る恐る聞いてみた。

話すことを拒絶されるか、聞いたことを口外しないよう口止めされるか、覚悟を持ってのインタビューだ。

へ「この集落はなぜ廃村になってしまったのですか?何か起きたのですか?」

「郵便局とか銀行がぜーんぶ湖に沈んで不便になったのよ!あははははははは」

!!!!!!!!!!!!!!!!!

「昔はねこんなに木なんか生えてなくて日当たりよかったのよ!あはははははははは」

!!!!!!!!!!!!!!!!!

街に近い、と言うことが実は過疎化を促してしまう原因と言われている。

スーパーや道路などインフラが整い快適な生活を送っている者がいる一方で近いのに誰よりも苦労しなくては食材などの買い物すらできないのだ。生まれた家とも近いのだからすぐ近くの便利な街へと引っ越すのは当然と言えば当然である。

そして東京や埼玉、群馬などの都市部も近く若い人は家を出てしまう。そうなれば必然的に不便な場所から人が離れてしまうのだ。

前述した廃校もこうした背景から子どもがいなくなり廃校が決まったのは間違いない。

これらが廃村化の尤もたる原因である。

ゲームや事件、映画などの影響も少なからずあり若干拍子抜けする形となったが過疎化とはそう言うものなのだ。取り分け秩父と言うのはそうなりやすい場所であるらしい。

待てよ?あの夫婦、足下を見た記憶が無いのは気のせいだろうか。

いつか廃村で大イワナを釣る夢を心に。

それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2019/06/haisoniwana.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2019/06/haisoniwana-150x150.jpgtsuri-ba釣りTALKオカルト,テンカラ,廃墟,廃村,浦山,渓流,秩父,秩父さくら湖,秩父イワナどうもこんにちは!謎の事件、廃村、廃墟が異様に好きなオカルト編集長のヒビヤです。 ワタシが住むエリア、そしてファーザーズアングラーと言う時間に制約のある中で皆さんにお伝えしているのは荒川下流河川事務所の管轄での釣行がほとんどであるが、この荒川の最上流部を見てみるとそこは埼玉県秩父市に位置する。 もちろん清流を通り越し渓流、あるいは源流域となりその水は冷たく透き通り山の釣りが好きな皆さんが見る風景となんら変わりがない。 もちろん清流域にはアユも生息しているのだが、途中に有名な秋が瀬の堰がありそれ以上はシーバスが上がることは無いと言われており本当の意味でのリバーシーバスを楽しむには少々条件が難しそうだ。 そして源流域には秩父イワナと言われるイワナも生息しておりそのファンは多く東京からのアプローチもしやすいと言う事で釣り人たちで賑わうエリアでもある。 日帰りで行ける距離だったり釣り券をコンビニで買う事ができるため近いうちにBAJAで行ってみようとも考えているのだが、 秩父と言えば廃村!廃村と言えば乳部、いや秩父! かれこれ10年以上前の話になるが秩父周辺の廃村を見に行った事がある。 秩父の浦山と言う場所なのだが一番の目印となるのは秩父さくら湖と言う大きな人造湖だ。恐らく元は荒川へと注ぐ支流の浦山川だったと思われるがその湖を山々が囲うような形となっておりその山中の斜面にへばりつくようにいくつもの廃村が存在している。 その中でも行きやすく有名なのが岳(たけ)集落である。ソニーコンピューターのホラーゲーム「サイレン」のモデルとなった廃村だ。 廃村へとつながる練馬性少年、いや青少年キャンプ場周辺にも集落があるのだがこちらは現役で廃村ではない。ただ状況からして当然の成り行きだと思うが小さな廃校がある。 廃校の脇、キャンプ場を横目に急勾配の道を上っていくと眼下には無人の家もあるがしっかりと管理されており農具置き場などとして使われているようだ。 舗装されていない急勾配の道をひたすらに登って行くと無人の家がポツポツと現れるが無人ではあるもののこちらもしっかりと手入れがされた畑もあり、管理のされている物件であることがわかる。 さらに登って行くといよいよ目的の謎集落に到着だ。 壊れたり一部盗まれたお地蔵さんがあったり、高く暗い影を落とす杉の木に囲まれ雰囲気は何かが起きた村の様相で真っ先に思い出すのは津山三十人殺しの舞台、あるいは都市伝説として一時騒がれた地図から消えた村、杉沢村などではないだろうか。 寄り合いに使われていたであろう神社や倒壊した蔵も残っており、傾いた古い家屋の中には古い建具や家具が残されている。 かつてここには生活があり、人々の営みがあったはずなのにその痕跡だけを残しまるで何かをきっかけに時がとまり、忽然と人だけがいなくなってしまったような、それこそサイレンの世界を彷彿とさせるに難しくはない。 浦山と言う場所の魅力は前述したようにこうした廃村がいくつも山中に残されておりまだ今のような道路が無かった頃に集落を繋いでいた山道で廃村巡りができるところだ。 その山道の途中に自転車が残っていたのだが、当時は隣の集落へ行くのにこうした自転車やカブなど小さい乗り物で行っていたのだろうか。 茶平方面と別方面を示す古い道しるべも残されている。 沢を渡る小さい橋は完全倒壊していた。 岳集落を抜け山道を行くと茶平(ちゃだいら)集落にたどり着く。個人的にはこちらの雰囲気の方が好きだ。 こちらの茶平集落には街灯やフレームだけになったカブ、子どもの長靴や空き缶など生活のあった痕跡が豊富に残されている。 まさにサイレン! 埼玉県とは言え長野県と隣接しており冬になれば雪が積もることもあるこの地域ではこうした薪ストーブ、所謂ダルマストーブも暖を取るため、食事の準備をするためにはかかせなかったはずだ。 当時の家屋だけではなく生活、あるいは仕事で使っていたであろう車も朽ち果て残されている。 あまりにも過去に訪れた場所のため記憶が曖昧なのだが、この集落だったか、もう一つ先の集落沿いに浦山川、あるいは秩父さくら湖へと注ぐ支流がありそのような場所にイワナがいるのではないかとワタシは考えている。 廃村の中で釣りをする! 最高かよ! ワタシはこの周辺しか、と言っても岳から茶平までは歩けばそこそこに時間も体力も使うのだが、狭い範囲でしか探検はしておらず倒壊や開発が進む前にもう一度見ておきたいところだ。 それにしてもなぜ集落から人々が消えたしまったのか。鬱蒼とした暗い雰囲気、倒壊した家屋、どこかよそ者を受け付けない頑なな拒絶感。 やはり何か事件があったのではないだろうか。 そんな推理小説に登場するダメなんだけど最後は活躍する刑事のような事を考えながら岳集落を歩いているとご高齢の夫婦と出会った。 色々と話を聞いてみると実はこの目の前にある倒壊した家屋が生家で壊れてしまったお地蔵さんの手入れにたまに来ているのだそう。 一番気になっていた核心部、なぜ人々がいなくなってしまったのかを恐る恐る聞いてみた。 話すことを拒絶されるか、聞いたことを口外しないよう口止めされるか、覚悟を持ってのインタビューだ。 へ「この集落はなぜ廃村になってしまったのですか?何か起きたのですか?」 「郵便局とか銀行がぜーんぶ湖に沈んで不便になったのよ!あははははははは」 !!!!!!!!!!!!!!!!! 「昔はねこんなに木なんか生えてなくて日当たりよかったのよ!あはははははははは」 !!!!!!!!!!!!!!!!! 街に近い、と言うことが実は過疎化を促してしまう原因と言われている。 スーパーや道路などインフラが整い快適な生活を送っている者がいる一方で近いのに誰よりも苦労しなくては食材などの買い物すらできないのだ。生まれた家とも近いのだからすぐ近くの便利な街へと引っ越すのは当然と言えば当然である。 そして東京や埼玉、群馬などの都市部も近く若い人は家を出てしまう。そうなれば必然的に不便な場所から人が離れてしまうのだ。 前述した廃校もこうした背景から子どもがいなくなり廃校が決まったのは間違いない。 これらが廃村化の尤もたる原因である。 ゲームや事件、映画などの影響も少なからずあり若干拍子抜けする形となったが過疎化とはそう言うものなのだ。取り分け秩父と言うのはそうなりやすい場所であるらしい。 待てよ?あの夫婦、足下を見た記憶が無いのは気のせいだろうか。 いつか廃村で大イワナを釣る夢を心に。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン