【源流の釣り2016】今季最後の桧枝岐釣行1日目(9月17日)
どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。
残暑と言うか、初秋の暑さと言うか、そういったものから逃れるためにも熱せられた東京を脱出し、標高1000mを超える桧枝岐村へと行くのがワタシのライフワークでもあるのだが、今年は15年ぶりのどんより続きということで例年今時期はまだまだ灼熱の東京も今年は相当に過ごしやすく、むしろ桧枝岐村は寒いのではないかと懸念するほであった。
もちろん朝晩はどの季節でも冷え込みは強く、特に9月を過ぎればダウンジャケットが必要なほどに冷えるのである。
しかし今年はどういうわけか、シーズン初めの春の残雪も早々に消え、秋となっても朝晩にダウンジャケットが必要なほどに冷え込むことはなかった。一日を通して温度差があまりなく、最低気温が15度ぐらいはあったのではないだろうか。おそらく台風の気圧配置によるものであろう。
シルバーウィークと言えるのかどうかよくわからないが、今現在は日中は25度程度まで上がっている様子。
今回は二日目早朝からずっと雨が続き、とうとう東京へ戻ってくるまで太陽を見ることができなかった。寒くなかったのが救いである。
何か忘れると現地ではまず手に入らないので、出発前は毎回慎重に荷物チェックをする。特に今季最後の桧枝岐釣行となる今回は釣り道具を忘れたら最後だ。
テントがなくとも車さえあればなんとかなるが、釣り道具だけはなんともならない。そもそも桧枝岐村や近隣の村には東京で買えるような釣り具を売っている店などないのだ。餌と釣り券しか売っていない。
だから出発前は慎重であり、なんとなく緊張感のあるまま出発となる。
得意の忍法「気配を消して退社」を使い客先を出て20時に帰宅し、最終チェックと積み込みを終え、20時30分に桧枝岐村へ向けて出発する。
最近はこども達が桧枝岐村でのキャンプをとても楽しみにするようになり、ワタシの帰宅を待っていたこども達は大はしゃぎである。できれば寝たまま車に放り込んで連れていきたいのだが。
東北自動車道を走っていると車窓からうっすらと近隣の低山のシルエットが見えてくる。異様に山好きになってしまった息子は車窓から見える山を見るたびに「小さいお山だ」「あれはカッコ悪いお山だ」「あれは綺麗なお山だ」などと山の評価が始まる。子と言うのは先天的な性格もあるが、後天的な経験が後につながるのだなと実感させられる。そういう意味ではいい経験をさせてやれているのではないかと、自分では思っている。
それにしても今回は夜の運転でもあまり眠気を感じない。いつもであれば大抵、宇都宮あたりでくじけそうになり、なんとか西那須野の道の駅へとたどり着くのだが、どういうわけか全く眠くならないのだ。
それならばと今回はさらに先の田島の道の駅まで行き、そこで車中泊をすることにした。
したのだが、眠くならないのはワタシだけではなく、興奮している息子も同じようで、道中でも全く眠らず「もう起きる」と言って暴れ始めてしまった。
そんな事をしていても、いつの間にか眠りに落ち、目が覚めると5時だ。予定ではもっと早く再出発する予定であったが、仕方がない。
どんよりと低く山に覆いかぶさった雲を見ながらひたすら桧枝岐村を目指す。他県ナンバーの車が開けた場所、カーブ、小さな集落内、どこそれ関係なく猛スピードで追い越していく。なぜその制限速度が設けられているのかなどまるで関係ないようだ。
都市型の郊外などとは違い、山地や斜面がほとんどであるこのあたりの集落の家は庭らしい庭もなく、玄関を開けたら2秒で道路なのだ。
そんな場所を薄暗い早朝に腰の曲がった高齢者が畑仕事へと向けて歩いていたり、あるいは自転車に乗っていたりと日常生活を送っているのだ。
彼らにとっては日常生活の場が悪質猛スピードで走るドライバーたちによって危険な場所になってしまっている。
交差点の左折時に外側から被せて追い越すような田舎ならではの非常識な軽トラックドライバーなどもいるのだが。。。それはそれとして、訪問者である我々は慎重になるべきである。ただの道中、通りすがりの場であっても我々は彼らの生活の場を通り、遊ばせてもらっているのだ。
今回は田島まで来ていたこともあり、1時間半ほどで桧枝岐村は七入オートキャンプ場へと到着。
車を降りるといつもの凛とした空気に包まれる。ここが桧枝岐村であることを実感する瞬間だ。
早速テントやタープを張り、2泊3日を過ごす準備をし、沢登り装備に着替えるとワタシが桧枝岐村で一番気に入っている沢へと入る。
車に積んで持って行ったオートバイでダート林道を走り、入渓地点に来るも駐車車両はなく、どうやら一番乗りできたようである。
堰堤を右岸から高巻き、藪漕ぎし、一か月ぶりの源流へと降り立つと前回よりは水量があるようだが、それでも満足な水量とは言えないようだ。
堰堤上のかつては砂防ダムとしてプール状になっていた場所もいまは流れが二つに分かれたちょっとした深みでしかない。まずはここでスプーンを投げると良型のイワナが数匹追いかけてきたが食いきらない。何度がやっていると食わずにスレてしまった。
こんな時はミノーに変えてトゥイッチで誘うとまた変わったりするのだが、ポイントは最上流まであるのだ、そこまでして粘る理由もなくゴンゴンと遡行していく。
遡行しながらスプーンを投げていると、極々小さな流れの岩の影から物凄い勢いでイワナが飛び出してきたが、食いきらない。投げるたびに出てきて猛追してくるのだが、食いきらない。3投目でルアー着水直後のフォールで食った。
この季節らしい良型の美しいイワナだ。強めのロッドを気持ちよく曲げてくれるほど引きが強い。
少し先の平瀬でスプーンを投げると一投目でヒット。これもまた良型で美しい。激しいジャンプも見せてくれる。やはりイワナは尺がひとつの節目であり、25センチを超えてからが面白い。
少し先を狙うとまたヒット。これも見事な良型イワナだ。開始早々にこれだけ釣れると先は今一つなことが多いのだが、果たして今回はどうなのか。
小さく高巻きする小さな滝の手前にある小さな淵を狙うとまたヒット。がしかし、バラシてしまった。
テンポよく遡行し、小さな落ち込みを狙うとこちらからは見えない岩の向こうでピックアップ寸前にヒット。そのまま抜きあげてしまうとこれはかなりの良型だ。落とさぬようタモで空中キャッチ。尺には届いてなさそうだが、魚体が黒くて顔が厳つい。完全に獣のそれである。イワナらしいイワナの顔だ。
こうして並べてみるとよくわかると思うのだが、同じようなサイズのイワナでも成長過程や環境でこんなにも顔が変わってくるのだ。サケ科の魚の面白いところである。
そして絶対に魚が遡上できない滝よりも上に生息しているということは長年ここで暮らしてきたイワナの子孫であることは揺るぎようがない事実であり、かつてこの沢の職漁師が自分たちの糧を守るために下流から運び放流したイワナの子孫である可能性が高い。
そう考えれば必然的に我々がやらなくてはならない事が見えてくるのではないだろうか。
フィールドが狭いが故、捕りすぎないのはもちろんのこと、下流で釣れたイワナを上流で放流するなど、ちょっとした釣りのついでにできる事をやるだけで結果は大きく変わってくるのだ。
折り返しポイントの三段の滝までの間に幾度となくアタックがあり、バラシもあり、一人一匹、家族4人分の4匹をキープしてテン場へと戻るとまだ10時過ぎだ。ついついビールに手が伸びそうになるのだが、グッと堪えて魚を捌き、11時過ぎに早めの昼食を食べ、こども達を連れて軽いトレッキングをすることにした。
七入オートキャンプ場のすぐ脇からモウカケの滝への登山道が伸びている。これを歩いてモウカケの滝が見える小さな展望台まで歩くのだが、子どもの足でも片道30分~40分程度なので帰りはこどもをキャリーで担ぐことを考えればちょうど良い道のりである。
今回驚いたのは、息子が展望台まで一人で登り切ったことだ。途中かなりの傾斜面や細い場所もあるのだが、ストックを突きながら一心不乱に登り続けた。去年も尾瀬を歩いたのだが、途中からキャリーに入ったり、歩いたりと、完全に一人でとは言えなかった。一緒に渓の釣りができる日も近いのかもしれない。
下山はもちろん歩かなくなったので、キャリーで担ぐはめになったのだが、去年と比べれば身長も伸び、体重も増え、担ぐ方は一苦労である。しかしながら、人と荷物では重心が違うとは言え、縦走をしようと思えばこども以上の重さのものを担ぐわけで、これでヒーコラしていては登山などできないのだ。
下山してもまだ14時前だ。早めに温泉に行き、早めにたき火を起こし、キャンプの楽しみ、たき火を見ながら早めのビールタイムである。
登山やキャンプはとにかく早め早めの行動を心掛けたい。日頃の生活時間感覚をキャンプに持ち込むととにかくすべてが遅くなり、あとで苦しむことになる。つまり、慌ただしくなるのだ。
火を起こす、米を炊く、熾火で料理をする、肉や魚を焼く、何一つとってもインフラの整った家の中と同じというわけにはいかず、一つ一つにとても時間がかかる。だから早めにビールを飲みながら家ではできないような時間のかかる料理を楽しむのだ。
ビールで思考停止した頭を使って、たき火を眺めながら明日はどの沢へ行こうか、山向こうの只見川へ大物狙いに行こうか、ルアーを投げるか、餌釣りをしようか、夜空に黒々見える山々と火に囲まれ考える釣りの事は贅沢そのものである。
翌日は濁流、ゲキ濁りで釣りになりそうな場所を選んでなんとか尺上をかけるもタモ入れでバラし。しかしルアーはできないような藪沢を発見し沢登りしてみると、良型のイワナパラダイスであった。来年はこの藪沢を餌で狙ってみよう。
この釣りを知らなかったらワタシは今頃どうなっていたのか。山の師匠や自然に感謝。
それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!
https://tsuri-ba.net/?p=1690https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/09/IMG_1652.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2016/09/IMG_1652-150x150.jpg渓流・源流の釣りイワナ,スプーン,ミノー,桧枝岐村,源流どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビヤです。 残暑と言うか、初秋の暑さと言うか、そういったものから逃れるためにも熱せられた東京を脱出し、標高1000mを超える桧枝岐村へと行くのがワタシのライフワークでもあるのだが、今年は15年ぶりのどんより続きということで例年今時期はまだまだ灼熱の東京も今年は相当に過ごしやすく、むしろ桧枝岐村は寒いのではないかと懸念するほであった。 もちろん朝晩はどの季節でも冷え込みは強く、特に9月を過ぎればダウンジャケットが必要なほどに冷えるのである。 しかし今年はどういうわけか、シーズン初めの春の残雪も早々に消え、秋となっても朝晩にダウンジャケットが必要なほどに冷え込むことはなかった。一日を通して温度差があまりなく、最低気温が15度ぐらいはあったのではないだろうか。おそらく台風の気圧配置によるものであろう。 シルバーウィークと言えるのかどうかよくわからないが、今現在は日中は25度程度まで上がっている様子。 今回は二日目早朝からずっと雨が続き、とうとう東京へ戻ってくるまで太陽を見ることができなかった。寒くなかったのが救いである。 何か忘れると現地ではまず手に入らないので、出発前は毎回慎重に荷物チェックをする。特に今季最後の桧枝岐釣行となる今回は釣り道具を忘れたら最後だ。 テントがなくとも車さえあればなんとかなるが、釣り道具だけはなんともならない。そもそも桧枝岐村や近隣の村には東京で買えるような釣り具を売っている店などないのだ。餌と釣り券しか売っていない。 だから出発前は慎重であり、なんとなく緊張感のあるまま出発となる。 得意の忍法「気配を消して退社」を使い客先を出て20時に帰宅し、最終チェックと積み込みを終え、20時30分に桧枝岐村へ向けて出発する。 最近はこども達が桧枝岐村でのキャンプをとても楽しみにするようになり、ワタシの帰宅を待っていたこども達は大はしゃぎである。できれば寝たまま車に放り込んで連れていきたいのだが。 東北自動車道を走っていると車窓からうっすらと近隣の低山のシルエットが見えてくる。異様に山好きになってしまった息子は車窓から見える山を見るたびに「小さいお山だ」「あれはカッコ悪いお山だ」「あれは綺麗なお山だ」などと山の評価が始まる。子と言うのは先天的な性格もあるが、後天的な経験が後につながるのだなと実感させられる。そういう意味ではいい経験をさせてやれているのではないかと、自分では思っている。 それにしても今回は夜の運転でもあまり眠気を感じない。いつもであれば大抵、宇都宮あたりでくじけそうになり、なんとか西那須野の道の駅へとたどり着くのだが、どういうわけか全く眠くならないのだ。 それならばと今回はさらに先の田島の道の駅まで行き、そこで車中泊をすることにした。 したのだが、眠くならないのはワタシだけではなく、興奮している息子も同じようで、道中でも全く眠らず「もう起きる」と言って暴れ始めてしまった。 そんな事をしていても、いつの間にか眠りに落ち、目が覚めると5時だ。予定ではもっと早く再出発する予定であったが、仕方がない。 どんよりと低く山に覆いかぶさった雲を見ながらひたすら桧枝岐村を目指す。他県ナンバーの車が開けた場所、カーブ、小さな集落内、どこそれ関係なく猛スピードで追い越していく。なぜその制限速度が設けられているのかなどまるで関係ないようだ。 都市型の郊外などとは違い、山地や斜面がほとんどであるこのあたりの集落の家は庭らしい庭もなく、玄関を開けたら2秒で道路なのだ。 そんな場所を薄暗い早朝に腰の曲がった高齢者が畑仕事へと向けて歩いていたり、あるいは自転車に乗っていたりと日常生活を送っているのだ。 彼らにとっては日常生活の場が悪質猛スピードで走るドライバーたちによって危険な場所になってしまっている。 交差点の左折時に外側から被せて追い越すような田舎ならではの非常識な軽トラックドライバーなどもいるのだが。。。それはそれとして、訪問者である我々は慎重になるべきである。ただの道中、通りすがりの場であっても我々は彼らの生活の場を通り、遊ばせてもらっているのだ。 今回は田島まで来ていたこともあり、1時間半ほどで桧枝岐村は七入オートキャンプ場へと到着。 車を降りるといつもの凛とした空気に包まれる。ここが桧枝岐村であることを実感する瞬間だ。 早速テントやタープを張り、2泊3日を過ごす準備をし、沢登り装備に着替えるとワタシが桧枝岐村で一番気に入っている沢へと入る。 車に積んで持って行ったオートバイでダート林道を走り、入渓地点に来るも駐車車両はなく、どうやら一番乗りできたようである。 堰堤を右岸から高巻き、藪漕ぎし、一か月ぶりの源流へと降り立つと前回よりは水量があるようだが、それでも満足な水量とは言えないようだ。 堰堤上のかつては砂防ダムとしてプール状になっていた場所もいまは流れが二つに分かれたちょっとした深みでしかない。まずはここでスプーンを投げると良型のイワナが数匹追いかけてきたが食いきらない。何度がやっていると食わずにスレてしまった。 こんな時はミノーに変えてトゥイッチで誘うとまた変わったりするのだが、ポイントは最上流まであるのだ、そこまでして粘る理由もなくゴンゴンと遡行していく。 遡行しながらスプーンを投げていると、極々小さな流れの岩の影から物凄い勢いでイワナが飛び出してきたが、食いきらない。投げるたびに出てきて猛追してくるのだが、食いきらない。3投目でルアー着水直後のフォールで食った。 この季節らしい良型の美しいイワナだ。強めのロッドを気持ちよく曲げてくれるほど引きが強い。 少し先の平瀬でスプーンを投げると一投目でヒット。これもまた良型で美しい。激しいジャンプも見せてくれる。やはりイワナは尺がひとつの節目であり、25センチを超えてからが面白い。 少し先を狙うとまたヒット。これも見事な良型イワナだ。開始早々にこれだけ釣れると先は今一つなことが多いのだが、果たして今回はどうなのか。 小さく高巻きする小さな滝の手前にある小さな淵を狙うとまたヒット。がしかし、バラシてしまった。 テンポよく遡行し、小さな落ち込みを狙うとこちらからは見えない岩の向こうでピックアップ寸前にヒット。そのまま抜きあげてしまうとこれはかなりの良型だ。落とさぬようタモで空中キャッチ。尺には届いてなさそうだが、魚体が黒くて顔が厳つい。完全に獣のそれである。イワナらしいイワナの顔だ。 こうして並べてみるとよくわかると思うのだが、同じようなサイズのイワナでも成長過程や環境でこんなにも顔が変わってくるのだ。サケ科の魚の面白いところである。 そして絶対に魚が遡上できない滝よりも上に生息しているということは長年ここで暮らしてきたイワナの子孫であることは揺るぎようがない事実であり、かつてこの沢の職漁師が自分たちの糧を守るために下流から運び放流したイワナの子孫である可能性が高い。 そう考えれば必然的に我々がやらなくてはならない事が見えてくるのではないだろうか。 フィールドが狭いが故、捕りすぎないのはもちろんのこと、下流で釣れたイワナを上流で放流するなど、ちょっとした釣りのついでにできる事をやるだけで結果は大きく変わってくるのだ。 折り返しポイントの三段の滝までの間に幾度となくアタックがあり、バラシもあり、一人一匹、家族4人分の4匹をキープしてテン場へと戻るとまだ10時過ぎだ。ついついビールに手が伸びそうになるのだが、グッと堪えて魚を捌き、11時過ぎに早めの昼食を食べ、こども達を連れて軽いトレッキングをすることにした。 七入オートキャンプ場のすぐ脇からモウカケの滝への登山道が伸びている。これを歩いてモウカケの滝が見える小さな展望台まで歩くのだが、子どもの足でも片道30分~40分程度なので帰りはこどもをキャリーで担ぐことを考えればちょうど良い道のりである。 今回驚いたのは、息子が展望台まで一人で登り切ったことだ。途中かなりの傾斜面や細い場所もあるのだが、ストックを突きながら一心不乱に登り続けた。去年も尾瀬を歩いたのだが、途中からキャリーに入ったり、歩いたりと、完全に一人でとは言えなかった。一緒に渓の釣りができる日も近いのかもしれない。 下山はもちろん歩かなくなったので、キャリーで担ぐはめになったのだが、去年と比べれば身長も伸び、体重も増え、担ぐ方は一苦労である。しかしながら、人と荷物では重心が違うとは言え、縦走をしようと思えばこども以上の重さのものを担ぐわけで、これでヒーコラしていては登山などできないのだ。 下山してもまだ14時前だ。早めに温泉に行き、早めにたき火を起こし、キャンプの楽しみ、たき火を見ながら早めのビールタイムである。 登山やキャンプはとにかく早め早めの行動を心掛けたい。日頃の生活時間感覚をキャンプに持ち込むととにかくすべてが遅くなり、あとで苦しむことになる。つまり、慌ただしくなるのだ。 火を起こす、米を炊く、熾火で料理をする、肉や魚を焼く、何一つとってもインフラの整った家の中と同じというわけにはいかず、一つ一つにとても時間がかかる。だから早めにビールを飲みながら家ではできないような時間のかかる料理を楽しむのだ。 ビールで思考停止した頭を使って、たき火を眺めながら明日はどの沢へ行こうか、山向こうの只見川へ大物狙いに行こうか、ルアーを投げるか、餌釣りをしようか、夜空に黒々見える山々と火に囲まれ考える釣りの事は贅沢そのものである。 翌日は濁流、ゲキ濁りで釣りになりそうな場所を選んでなんとか尺上をかけるもタモ入れでバラし。しかしルアーはできないような藪沢を発見し沢登りしてみると、良型のイワナパラダイスであった。来年はこの藪沢を餌で狙ってみよう。 この釣りを知らなかったらワタシは今頃どうなっていたのか。山の師匠や自然に感謝。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!tsuri-ba日比谷 泰宏info@tsuri-ba.netAdministratorツリーバ
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