どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビーバです。

午前の部で一度納竿し、テン場へ戻って午後の部はどこへ入ろうかと考える。

朝から夕暮れまで渓で過ごすことも考えていたためリュックにはコンロとコッヘル、カップヌードルを入れてあったのだが、それをテン場で食べつつ考える。

お盆と言うことで沢と言う沢は全部攻められている。それであれば魚のストックが多く、逃げ場のある本流がいいのかもしれない。とは言え源流部ではあるが。

そんな事をひたすら考えながらカレーヌードルを完食し、コーヒーを飲みながらまた考える。

うむ。本流の流れ、午前の部で入渓した沢までを今度は下流から攻めてみよう。

それでは、レッツ毛!

師匠の一人、サトヤン仙人が言うには堰堤のところで毛鉤しか食わない大きなイワナがいるとのことでまずはその手前の堰堤の上へ降りることにし、目的の堰堤までを釣り上がる計画だ。

つまり堰堤の上から次の堰堤の下までを狙う。

この堰堤上着地ポイントは以前はプール状になったポイントでイワナパラダイスでもあったのだが、地形がすっかり代わりいまではイワナのいないポイントとなっている。

流れが緩やかで比較的浅いため何か魚がつきそうなポイント、例えば倒木のキワとか岩を狙って打つか、見える魚を狙うのが手っ取り早いのだが、どこもかしこもまったく魚の気配がない。

何も魚の気配を感じられないまま遡行していくとルアーでも有力なポイントが見えてくる。ここもフラットで手前は浅く、奥が淵になっているのだが、浅い瀬にも一つか二つ大きめの岩がありここにいつもつがいのイワナが着いていることがあるので、慎重に身をかがめゆっくりと近づく。

毛鉤を打ち込むとフワっとイワナが浮いてきて一瞬毛鉤を口に入れるがすぐに吐き出してしまった。

その時、

ワタシの気配に気がつきやがった!

一瞬戸惑ったような動きの後、本の位置へ戻らずにスー、スーっとそのまま下流の方へと消えてしまった。

くそう!

しかしこれが超接近戦の面白いところだ。

反応の無いまま堰堤手前に広がる無数の落ち込みポイント。ここは良型イワナのストック量がとても豊富である。秋になればここのイワナたちが遡上し堰堤下の広い淵はパラダイスとなるのだ。

ただあまりにもイワナが潜んでいそうな落ち込みが多すぎてどこを狙って良いのか悩んでしまう。そんな贅沢なポイントだ。

目についたところを慎重に狙っていくと偏光グラス越しには見えなかったのだが、グっと重さを感じると同時にグイグイっと引っ張られる。

すかさず合わせを叩き込むと、

良型のイワナがヒット!

今回もまた上に下に、右に左にと走るイワナとの攻防戦を繰り広げ、ラインを手繰り寄せて無事にネットイン。

写真はイマイチだが今回も25センチ程度の綺麗なイワナをキャッチする事ができた。

これ以外にも反応はあり、毛鉤を咥えるのが見えるのだが見えるからこそ慌ててアワセを入れてしまい、外れてしまう事が何度かあった。

やはり疑似餌の違和感に吐き出してしまうのではないかと言う焦りからなのだが、ヤマメと違いイワナはわりと抵抗がなければ吐き出したりしないので、ラインを張らず緩めず慌てないようにしたいところだ。

終点の堰堤下まで来たが残念ながら大物は出ず、堰堤を右岸から巻いて行くとにしたのだが、地形が変わったのかルートを間違えたのか、ほぼ垂直の山肌を木やクマザサにつかまりながらなんとか登り、ヒーヒーしながら堰堤を巻く。

ここも大水が出てからすっかり地形も流れも変わってしまった。

午前中に人が入っていたようなので、毛鉤に反応はするものの、やはりスレているようだ。

ワタシは16時までを釣りの時間とし、それ以降は温泉に入ったり、焚火をしながらビールを飲む時間とするのだが、時計を見るともうすぐ16時。

これは急がなくては、

くつろぎタイムがなくなってしまう!

トントンとテンポよく毛バリを打ちつつ、午前の部で入渓に使った沢を上がり、この日はこれにて納竿することとした。

オートバイを停めた場所まで林道をひたすら歩く。ここはまだ広くある程度整備されているのだが、上の方ががけ崩れがあり、さらに上は徒歩以外では難しそうな山道となる。

天気予報で滞在中雨の予報であったが、この日は雨は降る事なく、よく晴れた一日となった。

しかし翌日は朝6時の時点でパラパラと降ったり止んだりでテントを干している間にザーッとこられてはたまらないので、少々湿っているがテントを畳み、オートバイに荷物を積むといつでも出発できる準備をし、師匠たちとしばしの歓談を楽しむ。

8時には出発できそうであったが、9時頃に自宅へ向け出発し、帰りは田代山林道で土呂部まで抜け、国道121号と119号で宇都宮間で向かうルートを取る。

途中土砂降りの激しい雨に打たれつつ、未舗装の林道を走っていると時おり太陽が顔を覗かせたりと非常に不安定な天気だ。

しかし林道の頂上、標高1500mぐらいだろうか、福島県と栃木県の県境では遠くの山々が見え、北関東から東北南会津の手つかずの自然の雄大さにしばらく圧倒され、我々人間など所詮この自然をコントロールすることなどできないのだとシミジミと浸った直後、翌日からまたコントロールのできない物事の相手をせねばならぬ事を思い出し、憂鬱な気分で今度は林道を下った。

降ったり止んだりの雨は宇都宮あたりまで続き、関東平野へと出るともはや灼熱地獄である。着込んでいたレインウェアをPAで脱ぎ、また始まる心の闇へと向かってひた走りるのであった。

今回初挑戦のテンカラ釣行では大釣りはできなかったが、ワタシ個人としては大成功である。

今回は妻のXR230でのオートバイ釣行であったが、次はワタシのBAJAを復活させラリーライクなオートバイ釣行をしようと考えている。

それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!

https://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2017/08/IMG_3483.jpghttps://tsuri-ba.net/wp-content/uploads/2017/08/IMG_3483-150x150.jpgtsuri-ba渓流・源流の釣りイワナ,テンカラ,檜枝岐,自作毛鉤どうもこんにちは!ツリーバ編集長のヒビーバです。 午前の部で一度納竿し、テン場へ戻って午後の部はどこへ入ろうかと考える。 朝から夕暮れまで渓で過ごすことも考えていたためリュックにはコンロとコッヘル、カップヌードルを入れてあったのだが、それをテン場で食べつつ考える。 お盆と言うことで沢と言う沢は全部攻められている。それであれば魚のストックが多く、逃げ場のある本流がいいのかもしれない。とは言え源流部ではあるが。 そんな事をひたすら考えながらカレーヌードルを完食し、コーヒーを飲みながらまた考える。 うむ。本流の流れ、午前の部で入渓した沢までを今度は下流から攻めてみよう。 それでは、レッツ毛! 師匠の一人、サトヤン仙人が言うには堰堤のところで毛鉤しか食わない大きなイワナがいるとのことでまずはその手前の堰堤の上へ降りることにし、目的の堰堤までを釣り上がる計画だ。 つまり堰堤の上から次の堰堤の下までを狙う。 この堰堤上着地ポイントは以前はプール状になったポイントでイワナパラダイスでもあったのだが、地形がすっかり代わりいまではイワナのいないポイントとなっている。 流れが緩やかで比較的浅いため何か魚がつきそうなポイント、例えば倒木のキワとか岩を狙って打つか、見える魚を狙うのが手っ取り早いのだが、どこもかしこもまったく魚の気配がない。 何も魚の気配を感じられないまま遡行していくとルアーでも有力なポイントが見えてくる。ここもフラットで手前は浅く、奥が淵になっているのだが、浅い瀬にも一つか二つ大きめの岩がありここにいつもつがいのイワナが着いていることがあるので、慎重に身をかがめゆっくりと近づく。 毛鉤を打ち込むとフワっとイワナが浮いてきて一瞬毛鉤を口に入れるがすぐに吐き出してしまった。 その時、 ワタシの気配に気がつきやがった! 一瞬戸惑ったような動きの後、本の位置へ戻らずにスー、スーっとそのまま下流の方へと消えてしまった。 くそう! しかしこれが超接近戦の面白いところだ。 反応の無いまま堰堤手前に広がる無数の落ち込みポイント。ここは良型イワナのストック量がとても豊富である。秋になればここのイワナたちが遡上し堰堤下の広い淵はパラダイスとなるのだ。 ただあまりにもイワナが潜んでいそうな落ち込みが多すぎてどこを狙って良いのか悩んでしまう。そんな贅沢なポイントだ。 目についたところを慎重に狙っていくと偏光グラス越しには見えなかったのだが、グっと重さを感じると同時にグイグイっと引っ張られる。 すかさず合わせを叩き込むと、 良型のイワナがヒット! 今回もまた上に下に、右に左にと走るイワナとの攻防戦を繰り広げ、ラインを手繰り寄せて無事にネットイン。 写真はイマイチだが今回も25センチ程度の綺麗なイワナをキャッチする事ができた。 これ以外にも反応はあり、毛鉤を咥えるのが見えるのだが見えるからこそ慌ててアワセを入れてしまい、外れてしまう事が何度かあった。 やはり疑似餌の違和感に吐き出してしまうのではないかと言う焦りからなのだが、ヤマメと違いイワナはわりと抵抗がなければ吐き出したりしないので、ラインを張らず緩めず慌てないようにしたいところだ。 終点の堰堤下まで来たが残念ながら大物は出ず、堰堤を右岸から巻いて行くとにしたのだが、地形が変わったのかルートを間違えたのか、ほぼ垂直の山肌を木やクマザサにつかまりながらなんとか登り、ヒーヒーしながら堰堤を巻く。 ここも大水が出てからすっかり地形も流れも変わってしまった。 午前中に人が入っていたようなので、毛鉤に反応はするものの、やはりスレているようだ。 ワタシは16時までを釣りの時間とし、それ以降は温泉に入ったり、焚火をしながらビールを飲む時間とするのだが、時計を見るともうすぐ16時。 これは急がなくては、 くつろぎタイムがなくなってしまう! トントンとテンポよく毛バリを打ちつつ、午前の部で入渓に使った沢を上がり、この日はこれにて納竿することとした。 オートバイを停めた場所まで林道をひたすら歩く。ここはまだ広くある程度整備されているのだが、上の方ががけ崩れがあり、さらに上は徒歩以外では難しそうな山道となる。 天気予報で滞在中雨の予報であったが、この日は雨は降る事なく、よく晴れた一日となった。 しかし翌日は朝6時の時点でパラパラと降ったり止んだりでテントを干している間にザーッとこられてはたまらないので、少々湿っているがテントを畳み、オートバイに荷物を積むといつでも出発できる準備をし、師匠たちとしばしの歓談を楽しむ。 8時には出発できそうであったが、9時頃に自宅へ向け出発し、帰りは田代山林道で土呂部まで抜け、国道121号と119号で宇都宮間で向かうルートを取る。 途中土砂降りの激しい雨に打たれつつ、未舗装の林道を走っていると時おり太陽が顔を覗かせたりと非常に不安定な天気だ。 しかし林道の頂上、標高1500mぐらいだろうか、福島県と栃木県の県境では遠くの山々が見え、北関東から東北南会津の手つかずの自然の雄大さにしばらく圧倒され、我々人間など所詮この自然をコントロールすることなどできないのだとシミジミと浸った直後、翌日からまたコントロールのできない物事の相手をせねばならぬ事を思い出し、憂鬱な気分で今度は林道を下った。 降ったり止んだりの雨は宇都宮あたりまで続き、関東平野へと出るともはや灼熱地獄である。着込んでいたレインウェアをPAで脱ぎ、また始まる心の闇へと向かってひた走りるのであった。 今回初挑戦のテンカラ釣行では大釣りはできなかったが、ワタシ個人としては大成功である。 今回は妻のXR230でのオートバイ釣行であったが、次はワタシのBAJAを復活させラリーライクなオートバイ釣行をしようと考えている。 それでは今日も、No Tsuri-ba! No Life!手は震え、動悸も止まらない釣りWebフリーマガジン